登別市

提供: miniwiki
移動先:案内検索


登別市(のぼりべつし)は、北海道胆振総合振興局にある。市名はアイヌ語の「ヌプㇽ・ペッ」(ラテン文字表記:nupur-pet 色の濃い・川)に由来している。これは石灰質の温泉が川に流れ込み、川の色が白く濁っていることによるものである。

概要

1869年明治2年)、太政官布告により仙台藩白石城主の片倉邦憲幌別郡支配を命じ、翌年に片倉旧臣・職人が移住してきたのが登別市のはじまりである[1]。北海道有数の温泉地である登別温泉江戸時代から知られており、最上徳内著の『蝦夷草紙』にも記されている。市東部の登別温泉・カルルス温泉がある地域は支笏洞爺国立公園となっており[2]、「観光都市」としての色合いが強い[注 1]。丘陵地では酪農も行っている。一方、市中西部は室蘭市からの市街地が続いており、「工業都市」の一翼を担っている。

地理

東南部の海岸沿いに平地があり、内陸部は台地と丘陵地・山地になっている。海岸線のほとんどは砂浜で、北東部にある蘭法華岬周辺や南西端の鷲別岬周辺に岩地がある。日和山は活火山で湯気を上げており、付近は気象庁の常時観測火山「倶多楽(登別火山)」となっている[3]。キウシト湿原は環境省による「日本の重要湿地500」に選定されている[4]

気候

ケッペンの気候区分によると亜寒帯湿潤気候(Dfb)の気候型になる。1月の平均気温は-4.4℃で、8月の平均気温は19.5℃。年間平均気温は7.0℃。7・8月の盛夏でも気温が25度を越える夏日は少ない。冬は気温の日較差が少なく最低気温も-10℃以下になることはほとんどない。北海道の中では比較的温暖で雪が少ない地域となっている[5]。ただ、山間部のカルルス地区は雨量が多く、降り始めからの降水量の多さは北海道内有数となっている。

人口

登別市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

歴史

「NOBORIBETSU GUIDEBOOK きらり登別」参照[6]

江戸時代には松前藩によって「ホロベツ場所」が開かれ、1838年天保9年)には岡田半兵衛が場所請負人となった[6]1845年弘化2年)に松浦武四郎が現在の登別温泉を初めて立ち寄り、1857年安政4年)になると岡田半兵衛が登別温泉までの新道を私費で整備し、翌年に湯治止宿小屋を建てた[6]。また、同年には滝本金蔵がホロベツに移住した[6]

姉妹都市・友好都市

姉妹都市

友好都市

行政

歴代市長

名前 就任日 退任日 備考
初代 高田忠雄 1970年(昭和45年)8月1日 1975年(昭和50年)3月16日 1967年(昭和42年)5月1日から町長として任務していた
2代 田村仙一郎 1975年(昭和50年)4月27日 1979年(昭和54年)4月26日
3代 中浜元三郎 1979年(昭和54年)4月27日 1988年(昭和63年)7月21日
4代 上野晃 1988年(昭和63年)8月28日 2008年(平成20年)8月27日
5代 小笠原春一 2008年(平成20年)8月28日

役所

  • 登別市役所
    • 登別温泉支所
    • 鷲別支所
      • 鷲別支所若草分室

市議会

「登別市議会」参照[21]

議員定数

  • 19名

議会

  • 定例会
    • 年4回(概ね3月・6月・9月・12月開催)
  • 臨時会

委員会

  • 議会運営委員会
  • 常任委員会
    • 総務・教育委員会
    • 生活・福祉委員会
    • 観光・経済委員会
    • 議会だより編集委員会
    • 予算・決算委員会

会派

平成27年5月現在
会派名 人数
市民・前進 9
市政クラブ21 5
公明党 3
日本共産党 2

官公署

国の機関

道の機関

独立行政法人

地方公営企業

公共施設

  • 登別ビーチパーク
  • 登別市婦人センター
  • 登別市葬斎場
  • 登別市民プール らくあ[22]
  • 登別市クリンクルセンター
  • 岡志別の森運動公園
  • 登別市営陸上競技場
  • 登別市労働福祉センター
  • 登別市立図書館[23]
  • 登別市民会館
  • 登別市総合福祉センター しんた21[24]
  • 川上公園
  • 登別市ネイチャーセンターふぉれすと鉱山
  • 登別市総合体育館
  • 亀田記念公園

公的機関

警察

  • 室蘭警察署
    • 新生交番・登別交番・登別東交番・登別温泉交番

消防

  • 登別市消防本部
    • 登別温泉支署・登別支署・鷲別支署・幌別分遣所・富士分遣所・美園分遣所

水道

  • 登別温泉浄水場
  • 幌別浄水場
  • 千歳浄水場(室蘭市と共同使用)
  • 若山浄化センター

報道機関

通信

  • 市外局番は0143。室蘭市とは市内局番から電話をかけることができる。
  • 市内局番は登別温泉地区は84、それ以外は50・80 - 83・85 - 88。

コミュニティ放送

中継局

教育機関

専修学校

高等学校

中等教育学校

中学校

小学校

  • 登別市立登別小学校
  • 登別市立幌別東小学校
  • 登別市立幌別小学校
  • 登別市立幌別西小学校
  • 登別市立青葉小学校
  • 登別市立富岸小学校
  • 登別市立若草小学校
  • 登別市立鷲別小学校

保育所

  • 登別保育所(幼保一元化施設 コロポックルの森)[25]
  • 幌別東保育所[25]
  • 富士保育所[25]
  • 栄町保育所[25]
  • 鷲別保育所[25]

幼稚園

  • 白雪幼稚園(幼保一元化施設 コロポックルの森)[26]
  • 登別カトリック聖心幼稚園[26]
  • 白菊幼稚園[26]
  • リリー文化幼稚園[26]

その他教育施設

閉校した学校

経済・産業

市東部は観光業漁業酪農が盛んであり、市中西部は海岸沿いを中心に製造業建設業工場が立地している。

組合

金融機関

郵便局

  • 登別郵便局:幌別・鷲別・登別地区
  • 登別温泉郵便局:登別温泉・カルルス地区

宅配便

  • ヤマト運輸千歳主管支店
    • 登別センター・登別東センター(室蘭センター・室蘭西センター併設)
  • 佐川急便室蘭営業所(所在地は室蘭市)

交通機関

ファイル:Noboribetsu station.jpg
JR登別駅(2008年11月)
登別温泉・カルルス温泉への最寄駅
ファイル:Horobetsu Station01.JPG
JR幌別駅西口(2008年8月)
登別市役所への最寄駅
ファイル:Noboribetsu spa bus terminal.jpg
道南バス登別温泉ターミナル(2007年11月)

鉄道

バス

路線バス

都市間高速バス

タクシー

小型車初乗り運賃は550円。中型車初乗り運賃は570円(距離制)[29]

道路

索道

文化財

国指定

市指定

  • 文化財
    • 円空作観音像
    • 円空作聖観音像 - 観音山聖光院
    • 高村東雲作観音像 - 観音山聖光院
    • 日野愛憙の「明治2年以降片倉家北海道移住顛末」 - 登別市郷土資料館蔵
    • 黒澤家史料 - 登別市郷土資料館蔵
    • 幌別鉱山獅子舞 - 幌別鉱山獅子舞保存会
    • 札内神楽獅子舞 - 札内神楽獅子舞保存会
    • 登別化石林の炭化木(トドマツ)

観光地

祭事・催事

  • 元旦縁起もちつき(元日)
  • 登別温泉湯まつり(2月)
  • カルルス温泉冬まつり(3月)
  • 地獄の谷の鬼花火(6月から8月)
  • 鷲別神社祭(6月)
  • のぼりべつ夏まつり(8月)
  • 刈田神社例大祭(8月)
  • 登別地獄まつり(8月)
  • 登別漁港まつり(9月)

特産・名産

2009年(平成21年)に市内の特産品の信頼と知名度を高めることを目的とした「登別ブランド推進協議会」が発足した。

  • 熊まんじゅう
  • 木彫り民芸品
  • わさび漬
  • 文志郎の納豆
  • らんぼっけのたらこ
  • 登別閻魔らーめん
  • 登別閻魔やきそば
  • プレミアムビール 鬼伝説(地ビール
  • のぼりべつ牛乳
  • のぼりべつ牛乳プリン
  • 湯の香ひょうたん飴

登別市が舞台(ロケ地)となった作品

テレビドラマ

映画

小説

漫画

人物

50音順

出身人物

ゆかりのある人物

市民憲章

登別市民憲章

わたしたちは 古い歴史と美しい自然に恵まれた登別の市民です
ここに わたしたちの心がまえを定めてよりよいまちをつくることに努めます
1 心身をきたえよく働いて 活気あふれる豊かなまちをつくりましょう
1 親切をつくし きまりを守って 明るく住みよいまちをつくりましょう
1 自然を愛し 力をあわせて 緑と空気と太陽のいっぱいあるきれいなまちをつくりましょう
1 未来をつくる青少年の 健全な夢の育つまちをつくりましょう
1 教養をつみ 視野を広げて 平和で文化のかおり高いまちをつくりましょう
— 昭和43年9月20日制定[33]

脚注

注釈

  1. 登別温泉方面からのアクセスでしか行けない倶多楽湖は、白老町の行政区域となる。
  2. 現在のコープさっぽろしがイースト店。店舗は2014年に建て替えた[10]

出典

  1. NOBORIBETSU GUIDEBOOK きらり登別 2009, p. 11.
  2. 支笏洞爺国立公園”. 北海道地方環境事務所. 環境省. . 2015閲覧.
  3. 気象庁 倶多楽”. 気象庁. . 2014閲覧.
  4. 4.0 4.1 No.55 キウシト湿原”. インターネット自然研究所. . 2014閲覧.
  5. 登別 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. . 2015閲覧.
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 NOBORIBETSU GUIDEBOOK きらり登別 2009, pp. 12-13.
  7. 7.0 7.1 登別原始林 - 文化遺産オンライン(文化庁
  8. 日本八景・二十五勝・百景の選定内容 (PDF)”. 環境省. . 2014閲覧.
  9. 登別温泉【姉妹温泉】”. 草津町. . 2017閲覧.
  10. コープさっぽろ「しがイースト店」(登別市)オープン、大見英明理事長「2014年の到達点を具現化した新店」”. リアルエコノミー (2014年11月21日). . 2017閲覧.
  11. 第44回大会の概要 - 国民体育大会”. 日本体育協会 (1989年). . 2015閲覧.
  12. 環境省選定 かおり風景100選”. 環境省. . 2014閲覧.
  13. 北海道遺産「登別温泉地獄谷」”. 北海道遺産協議会. . 2014閲覧.
  14. “北海道で5万6千戸が一時停電 猛吹雪、鉄塔が倒壊”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2012年11月28日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2705F_X21C12A1CZ8000/ . 2014閲覧. 
  15. “停電5万5千戸に拡大…室蘭市内は早朝から順次復旧”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2012年11月28日). http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2012/11/28/20121128m_01.html . 2014閲覧. 
  16. 3・3・301中央通(若山地区)拡幅改良事業の促進 (PDF)”. 登別市. . 2014閲覧.
  17. “登別のJR貨物鷲別機関区廃止へ、運転課は縮小し存続”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2014年8月6日). http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2014/08/06/20140806m_04.html . 2014閲覧. 
  18. 登別市と姉妹都市を締結 〜5月18日 登別市内で調印式を実施〜”. 海老名市 (2015年5月19日). . 2017閲覧.
  19. 19.0 19.1 姉妹都市を紹介します”. 登別市. . 2017閲覧.
  20. 20.0 20.1 20.2 友好都市の紹介”. 登別市. . 2017閲覧.
  21. ようこそ!登別市議会ホームページへ”. 登別市議会事務局. . 2014-7-05閲覧.
  22. 登別市民プール『らくあ』”. . 2014閲覧.
  23. 登別市立図書館”. . 2014閲覧.
  24. 登別市総合福祉センター しんた21”. 登別市. . 2014閲覧.
  25. 25.0 25.1 25.2 25.3 25.4 保育所のご案内”. 登別市. . 2017閲覧.
  26. 26.0 26.1 26.2 26.3 幼稚園”. 登別市. . 2017閲覧.
  27. 登別地方高等職業訓練校”. 登別職業訓練協会. . 2014閲覧.
  28. いぶり中央漁業協同組合”. 北海道. . 2014閲覧.
  29. 北海道ハイヤー協会”. . 2014閲覧.
  30. 知里幸恵 銀のしずく記念館”. . 2014閲覧.
  31. 鬼ナビステーション登別”. . 2014閲覧.
  32. 登別温泉と第一滝本館の歴史”. 第一滝本館. . 2014閲覧.
  33. 登別市民憲章”. 登別市. . 2017閲覧.

参考資料

関連項目

外部リンク

行政

産業

観光