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君主

君主(くんしゅ)

伝統的には,国家において特定の1人が主権を保持する場合のその主権者をさす。世襲の独任機関で専制君主制下の君主がその典型である。しかし,立憲君主制の確立に伴いその権能は次第に制限され,一般的行政権,外交権,官吏任命権などを保持するにとどまるようになり,さらに進んで名目化,象徴化する傾向が顕著である。「君主は君臨すれども統治せず」という表現はこのような傾向を象徴するもので,イギリスの君主はその典型である。ベルギー憲法下の国王や日本国憲法下の天皇もこの原理によるものといわれるが,両憲法は国民主権に立脚するもので,君主の名目化,象徴化が最も進んでおり,もはや「君臨する」といえるかどうかさえ疑問である。なお,君主は君主であるがゆえに法上特別の地位に立つものとされ,いわゆる君主無答責の原則が帰結される。「国王は悪をなし能わない」というイギリスにおける格言や「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」と定める旧憲法3条は,まさにこの原則にかかわるが,日本国憲法は国事行為との関連における無答責を定める (3条) にとどまる。もっとも,皇室典範が摂政は訴追されないと定めている (21条) ことから類推しても,私的行為との関連において少くとも刑事上の無答責が解釈論上帰結されるとするのが一般的である。 (君主主権 )  

脚注



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