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叙任権論争

じょにんけんろんそう Investiturstreit

高位聖職者の任命権に関するローマ教皇神聖ローマ皇帝との政治的・宗教的争い。中世ヨーロッパの封建制度において,一面からみて封建領主でもあった司教,大修道院院長などの高位聖職者の任命に際して,だれが彼らの忠誠の誓いを受け,その権威の象徴である指輪と司教杖を授けるかをめぐって,教皇,特にグレゴリウス7世と神聖ローマ皇帝,特にハインリヒ4世との間で行われた政治的・宗教的争いであり,教会法と国家法との衝突でもあった。王権の弱かったフランスや,またイギリスでも論争はあったが,ドイツほど激しくなかった。 1122年ウォルムス政教条約で,指輪と司教杖に象徴される教会的権力は教皇が,司教領や修道院領に対する世俗的支配権は皇帝が授与するという形で,妥協が成立した。