元期

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元期(げんき、: epoch)とは、時間的な起点をいう語であり、主として天体観測測量において用いられる。「元期2000.0」と言った場合は、西暦2000年1月1日の世界時0時を年数、日数、時間の起点として用いるということである。例えば、暦表時の定義においては、T(ユリウス世紀)の起点を1900年1月0日12時としている。この1900年1月0日12時が、暦表時の元期である。また、ユリウス日の元期は、ユリウス暦紀元前4713年1月1日の正午(世界時)である。

天体観測における元期

主に、彗星小惑星衛星などの軌道計算の起点を示すのに用いられる。 軌道要素がいつ観測されて得たものかを示し、通常は、西暦とその年の1月1日から何日過ぎたかで表される(例:2006年1月1日UT)。

特に、彗星や小惑星など他の惑星などの引力の影響を受け、軌道が変化しやすい天体の観測に用いられることが多い。特に、彗星観測などに於いては、観測毎に軌道が変化するため、長期的な軌道を算出することが困難である。このため、元期が最新の物を使用することにより、より観測時に正確に近い軌道を知ることができる。

歴史的には、元期は、1900年、1950年、2000年(J2000.0)のそれぞれ1月1日の12時(正午)が用いられることが多い。

測量における元期

地殻変動による位置座標の歪みを修正するために導入されたセミ・ダイナミック補正では、測量成果の基準日を元期という。元期に対して観測を行った時点を今期(こんき)と呼ぶ[1]

2012年現在で公開されている日本の「測量成果2011」における元期は、おおむね東日本では2011年5月24日、西日本では1997年1月1日である。

出典

  1. [1] セミ・ダイナミック補正 国土地理院

関連項目