京阪本線

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京阪本線(けいはんほんせん)は、大阪府大阪市中央区淀屋橋駅から京都府京都市東山区三条駅までを結ぶ京阪電気鉄道鉄道路線

「本線」という路線名ではなく、社名略称を冠した「京阪本線」が正式な路線名である。京阪本線に接続する各路線(鴨東線宇治線交野線中之島線)と併せて京阪線と総称される。

概要

路線名の通り大阪と京都を結ぶ路線であるが、並行する東海道本線JR京都線)や阪急京都本線とは異なり、淀川の南側を通る。京阪本線は『鉄道要覧』では大阪の淀屋橋駅を起点として記載されているが、運行上の起点駅は京都の三条駅であり、京都から大阪に向かう列車が「下り」、その逆が「上り」となる(阪急京都本線も同様)。キロポストは天満橋駅から三条駅に向かって純粋に数字が増えていく。

大阪市内の淀屋橋駅 - 天満橋駅間と京都市内の七条駅 - 三条駅間は地下線となっている。東福寺駅 - 三条駅間は軌道法に基づく軌道となっていたが2013年12月20日許可で鉄道事業法に基づく鉄道に変更されている[1]。また、天満橋駅 - 寝屋川信号所間は複々線となっており、普通列車と一部の区間急行は全線外側線(B線)、大半の区間急行は守口市駅以西では内側線(A線)、それ以東では外側線を走り、その他の列車は全線内側線を走る。複々線の双方にホームがある駅は守口市駅のみである。森小路駅も接しているが、使用していない。

天満橋駅から分岐して大阪市北区中之島地区を通る中之島線や、三条駅から続く京都市内の鴨東線とも、一体的に運行されている。また宇治線交野線にも臨時列車などが直通運行される。

立体交差工事やバリアフリー対応の工事は比較的進んでいる。主な大規模工事として、1970年の天満橋駅 - 蒲生信号所間の複々線立体交差化に始まり、土居駅 - 寝屋川信号所間の複々線高架化が1982年に竣工し、既存の複々線とあわせて天満橋から12kmの複々線と淀屋橋駅 - 寝屋川信号所間14.1kmが立体交差化された。1987年には京都地下線(東福寺駅 - 三条駅間)が完成し、この地下新駅から車イス対応エレベーターや多目的トイレが設置されている(「駅のバリアフリー対策」の節も参照)。1993年枚方市駅が高架化され、寝屋川市駅1999年に高架化されたため淀屋橋駅から寝屋川市の寝屋川6号踏切までの約15kmが立体交差化されている[注釈 1]。また2011年に淀駅が高架化された。2015年現在、香里園駅付近 - 枚方公園駅付近の約5.5 kmにおいて連続立体交差事業を施行している[2]。事業完了は2028年度の予定[2]

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):淀屋橋駅 - 三条駅間 49.3km
  • 軌間:1435mm
  • 駅数:40駅(起終点駅含む)、1信号所
  • 複線区間:
    • 複々線:天満橋駅 - 寝屋川信号所間 (12.5km)
    • 複線:淀屋橋駅 - 天満橋駅間 (1.3km)、寝屋川信号所 - 三条駅間 (35.4km)
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 最高速度:110km/h[3](京橋駅 - 守口市駅間[注釈 3]。ともに内側線のみ)
  • 保安装置:京阪型速度照査ATSK-ATS(「運転保安設備」の節も参照)
  • 踏切数:77か所。すべて第1種甲、そのうち車が通行可能な64か所には踏切障害物検知装置を設置。
  • 最急勾配:33(天満橋駅・七条駅から地上に上がる勾配)
  • 最急曲線:半径200m(北浜駅京都側の曲線[注釈 4]
  • 変電所数:5か所の関西電力変電所より受電、沿線15か所の京阪の変電所で直流1500Vに変換して送電[注釈 5]
    • 停電時に備えガスタービン発電機が三条変電所と蒲生変電所に設置されている。

脚注

  1. ただし回送列車のみが通過する萱島駅 - 寝屋川車庫間の出入庫線に踏切が1か所残っている。
  2. ほかに場内信号機128基・出発信号機111基・入換信号機256基・誘導信号機58基・中継信号機64基・手信号代用器130基が設置されている。
  3. 厳密には城東区野江1丁目付近(京橋駅 - 野江駅間) - 守口市寺内町1丁目付近(土居駅 - 守口市駅間)までが制限速度解除区間である。
  4. 枚方市駅 - 枚方公園駅間・東福寺駅 - 鳥羽街道駅間などに半径200m台の曲線あり
  5. 宇治線六地蔵変電所・交野線交野変電所にも送電している。

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  2. 2.0 2.1 京阪本線(寝屋川市・枚方市)連続立体交差事業”. 大阪府 (2014年3月20日). . 2015閲覧.
  3. 寺田裕一『データブック 日本の私鉄』(ネコ・パブリッシング、2002年)p.126