ニヒリズム

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ニヒリズムあるいは虚無主義(きょむしゅぎ、: Nihilism: Nihilismus

虚無主義の意。ドイツの哲学者 F.ヤコービが『フィヒテ宛書簡』 (1799) でニヒリズムの語を初めて用い,ロシアの小説家 I.ツルゲーネフの小説『父と子』 (1862) によって広まった。認識論的には真理認識の可能性を否定する絶対的懐疑論であり,存在論的には一切の実在の否定である。一般には道徳的,政治的意味でいわれることが多い。すなわち行動の基準や価値体系,社会体制の否定あるいは破壊を志向する思想である。 F.ニーチェは神の死んだ時代との関連においてこれを説き,さらにこれを乗越える意志の哲学を展開した。政治的には特に,19世紀末のロシアで,『父と子』のバザーロフの系統をくみ,個人に対する一切の束縛を否定した一派の立場をいい,この限りではやがてニヒリストとはテロリストと同じ意味でいわれるようになった。



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