トヨタ・ハイエース

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ハイエースHIACE)は、トヨタ自動車が製造・販売しているキャブオーバー型の商用車及び乗用車

トヨタ・ハイエース
販売期間 1967年-
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ キャブオーバーワンボックスカー
駆動方式 FR
別名 トヨタ・レジアスエース
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概要

1967年に初登場。かつてはショートホイールベース(標準ボディ)やトラックもラインナップされていたが、現在それらは消滅しており、ロング、スーパーロング、ワゴン、ライトバン、コミューター(マイクロバス)のみとなっている。日産・キャラバンが長年の競合車種。

価格はやや高いが、100万km以上の過走行にも耐えられる設計や、エンジンパワー、積載量など貨物車としての性能が高く、宅配業を始め多くの企業に小型貨物車・社用車として広く用いられる他、運転手を含めた10人乗りの特徴を活かし、送迎バス乗合タクシー知多つばめタクシーなど)・ジャンボタクシーハイヤー路線バスコミュニティバスといった乗用、さらには救急車寝台車現金輸送車・福祉車両など特種用途自動車のベースとしても利用されている。また、過去には特定日のみながら高速バスに使用されたこともある(広島つやまエクスプレス)。

個人ユースでは、公道を走行できない競技用オートバイ(ロードレーサー・モトクロッサー)、競技用自転車(ロードバイクトラックレーサー)、大型のラジコン飛行機やマルチコプターなど、趣味の機材を輸送するトランスポーター(トランポ)として利用されている。またバニングキャンピングカーのベース車としても重宝されている。

事業用・自家用共にニーズがあるため、専門の中古車店や社外品のパーツなど、ハイエース単体で市場が形成されている。

耐久性が高いことから新興国開発途上国テロリストなどにはトヨタ・ハイラックスと共に需要が高い。それに関連して自動車窃盗団による日本国内での盗難と密輸出も後を絶たず、日本損害保険協会による保険金支払い事案を対象とした調査結果で、2007年から7年連続で自動車盗難のワースト1[1][2][3][4]であるため、メーカーでも対策を行っている(後述)。

歴史

初代 H10系(1967年-1977年)

1967年2月
トヨエースの小型版として、FR方式キャブオーバーレイアウトを持つ初代モデルのトラック発売。テールランプはリフレクター込み3色コンビネーションタイプである。エンジンはコロナと同じ1.3Lの3P型であるが、コロナの70psに対し、ハイエースでは低回転域のトルクを重視した56ps仕様となっている。
1967年10月
ワンボックスボディのワゴンを追加。エンジンはコロナと同じ1.5L・77psの2R型のみで、9人乗りのワゴンのみ。全幅以外の外寸とホイールベースは以後の4代目とほぼ同じ。ワゴンのリアドアはスライド式ではなく、ヒンジ式
1968年4月
スライドドアを持つ6人乗りのデリバリーバンを追加。定員は前席3名・後席3名の2列シートで、最大積載量は850キログラム。左のみのリアドアは前述のとおりスライド式で、バックドアは跳ね上げ式とドロップゲート(あおり)を組み合わせた上下2分割式となる。
1969年2月
ホイールベースとリヤのオーバーハングを延ばした15人乗りと、先に発売されたワゴンをベースにした、4列シートの12人乗りのコミューターシリーズ(2ナンバー登録のマイクロバス)を追加。
1970年
安全対策を中心としたマイナーチェンジを行う。
1971年2月
マイナーチェンジでフロントグリルのデザインが変更(3分割→一体化)され、屋根にプレスリブが付いた。このマイナーチェンジに伴い、テールランプはトラックが後に登場するY10系トヨエースと共通化に、ワンボックスが前期型では独立していた後退灯をコンビネーションランプと一体化されたデザインとなる。ワゴン、コミューターの1.5Lは、コロナと同様の1.6L、12R型に変更。ワゴンに1.3L搭載車追加。
1971年4月
コミューターのロングボディをベースにした救急車を、トヨタ・救急車(RH18V)として発売(英語で救急車を表す"Ambulance"のエンブレムが付いていた)。エンジンは2.0L・98psの5R型を搭載。スペースユーティリティに優れることから、以後はクラウンベースのトヨタ・救急車の代替を行った。
1971年11月
シリーズ初の1ナンバー登録車でもある、コミューターと同じホイールペースのロングバンを追加。
1972年10月
マイナーチェンジでフロントグリルのTOYOTAマークが右側のヘッドライト上に移動と同時にグリルのデザイン変更。バンに右側スライドドア装備の5ドアを設定。
1975年10月
最後の小変更で昭和50年排出ガス規制に適合。ワゴン廃止。1.3Lエンジン搭載車を廃止し、代わりに1.8L・95psの16Rエンジン搭載車を追加。バンのフロントドア以降を380mm伸ばしたロングバンを追加。タイヤ&ホイールは全車13インチから14インチにアップ。

2代目 H20~40系(1977年-1985年)

1977年(昭和52年)2月
2代目にフルモデルチェンジ。初代同様、バン、ワゴン、トラックのラインナップ。ヘッドランプが丸型4灯から丸型2灯に変更された。
当初ワゴンは9人乗りカスタム・デラックス・スタンダード・10人乗りデラックスのグレード体系が取られており、バンには3種類のホイールベースを設定。コミューターと呼ばれる2ナンバー登録のマイクロバス(12・15人乗り)も初期には3種類のホイールベースがあったが、1980年(昭和55年)にはスーパーロング15人乗りのみとなった。スーパーロングの救急車仕様はトヨタ・救急車として引き続き設定。
全車に助手席パワーウインドウがオプション設定されており、運転席側のスイッチから操作可能だが運転席の窓自体は手動式。
トラックの荷台部分はH10系からの流用。また、高床デッキの荷台が延長され、新たにジャストローが設定された。設定当初のジャストローのリヤタイヤはダブルタイヤではなく、高床モデルをベースに標準のバイアスタイヤよりタイヤ径の小さいラジアルタイヤを履かせ、なおかつ荷台をやや下げて架装したモデルである。
1979年(昭和54年)3月
ワゴンのエンジンを1,968 ccの18R-U型から1,972 ccの21R-U型へ変更し、昭和53年排出ガス規制に適合。
1979年(昭和54年)7月
オイルショックの影響で、バンに2,200 ccディーゼルエンジンを追加(初)。ライバルの日産・キャラバンは前年5月に2,200 ccディーゼルエンジンを初設定している。
1980年(昭和55年)1月
マイナーチェンジ。ワゴンにスーパーカスタムを追加。メーターパネルの一新とベンチレーターヒーター操作パネルに透過照明を追加。ディーゼルエンジンを全車に拡大採用すると共に、マニュアルトランスミッションオーバードライブ付き5速へ変更。
1981年(昭和56年)1月
マイナーチェンジ。前後のパンパーが大型化され、ワゴンのヘッドランプ規格型の角型2灯に変更。同時にスーパーカスタムに電動サンルーフを設定。バンに上級グレードのGLを追加。吊り下げ式クーラーに代わり、トラックを除く全車(トラックは1985年のモデルチェンジまで吊り下げ式クーラーを継続)にエアコンがオプション設定される。ワゴンのディーゼル車にオーバードライブ付き4速オートマチックトランスミッションを設定。ワゴンのガソリン車はMTを4速から5速へ変更。
1982年(昭和57年)12月
バン/ワゴンがH50系にフルモデルチェンジしたが、トラックは継続生産し、フロントグリルを変更した。
1985年(昭和60年)8月
トラックをH80/90系にフルモデルチェンジしたが、トヨエースG15とダイナ100(Y50/60系)の姉妹車となり、H50系とは全く別の車種となったため、バン/コミューター/ワゴンと設計が共通なのはこの代が最後となった。

3代目 H50系(1982年-1989年)/トラックH80/90系(1985年-1995年)

1982年12月
発表(発売は翌1983年1月から)。トラックは従来型をマイナーチェンジのうえ、継続生産される(RH24/LH24型。1985年8月まで)。「LASRE」と名づけられた新開発の3Y型ガソリンと、従来型から引き継がれたL型ディーゼルを搭載。ワゴンの最上級グレードは「スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ」であった。ガソリンエンジンにも4速ATが設定され、スーパーカスタム以上はフロアシフトが採用された。
バンにジャストローと呼ばれる、後輪に小径ダブルタイヤを装着した(前輪・14インチシングル / 後輪・12インチダブル)平床フロアが設定された。
型式は標準がH5#系、ロングがH6#系、スーパーロングがH7#系。
1984年1月
ワゴンのディーゼルエンジンをレーザー2L型に変更した。少し遅れてバンにもレーザー2L型ディーゼルが搭載された。
1985年8月
マイナーチェンジ。フェイスリフトを施し、サードシートにパワーリクライニング機能及びセカンドキャプテンシートの7人乗りワゴンの最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」を追加。また、スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ以上にレーザー2L-T型ターボディーゼル車を設定した。バン、コミューター、救急車のヘッドランプを丸形2灯から規格型の角形2灯へ変更した。
同時にトラックをフルモデルチェンジ。同年5月、先行してトヨエース G15とダイナ初の1トン積みクラスとなるダイナ100(Y50/60系)が発表され、これにハイエーストラックが加わり三つ子車となった。ハイエーストラックのみH80/90系の独自形式が与えられており、H50系バン/コミューター/ワゴンとは全く別の車種となっている。フロントグリルも他の2車とは異なり、ヘッドランプは規格型の角型2灯式となっている。これらは2トン積みクラスのダイナ200、トヨエース G25とキャブを共用しているが、フレームサスペンション、ホーシング、デフなどは、全て一回り小ぶりで、容量の小さいものとなっている。また、高床が廃止され、平床デッキ車はすべて低床タイプとなりシングルジャストロー・ジャストローに加え、リアタイヤにシングルタイヤを装着したスーパーシングルジャストローが追加された。
1987年8月
ワゴン系をマイナーチェンジ。この時期、次世代にあたるH100系の開発が佳境であり、顧客の100系への移行を妨げないよう、100系に通ずるデザインの異形ヘッドランプの採用(カスタム以上)となった。また、ワゴン スーパーカスタム及びバンのほぼ全グレードに4WDを設定した。4WDのエンジンはワゴンがレーザー3Y型、バンがレーザー2L型ディーゼルであった。バンに中期型ワゴンと同じ顔を持ちハイグレードなインテリアを持つ最上級グレード「スーパーGL」を追加。4WDは5MTのみ。同年、トラックのフロントグリルが変更され、姉妹車のトヨエース G15とダイナ100に近い顔つきとなった。
1988年
トラックのドアガラスを2分割から1枚へ変更。
1989年8月
バンとワゴン系はH100系にフルモデルチェンジしたがトラックはH80/90系を継続した。トラックのディーゼル車は平成元年排出ガス規制に適合。
1991年
トラックのバンパーと、ステップやドア裾の泥汚れを抑えるコーナーベーン(キャブ角の整流板)がボディ同色となる。
1995年5月
トラックをY100系にフルモデルチェンジ。

南アフリカ共和国では、2.2Lガソリンエンジンの4Y-EU型を搭載し、2007年まで生産された。

4代目 H100系(1989年-2004年)/トラックY100系(1995年-2001年)

ファイル:Toyota Hiace 100 long van 001.JPG
バン ロング DX
前期モデル (1989年~1993年)
ファイル:Toyota Hiace 100 long van 002.JPG
バン ロング DX ジャストロー
後期モデル (1998年~2004年)
ファイル:Toyota Hiace Truck Y100 004.JPG
トラック
スーパーシングルジャストロー 4WD
1989年8月14日
4代目へフルモデルチェンジ。このモデルから、燃料給油口が従来の右から左に変わった。また、全車フロアシフトとなり、パーキングブレーキもダッシュボード下のステッキ型から、前席間のフロアへ移設され、グリップ頂部にロック解除ボタンを持つレバー型に変更された。エンジンの再編も行われ、2.0Lガソリンエンジンは従来の3Y型から新開発の1RZ-E(バン・コミューターは1RZ)型に変更。新たに2.4Lガソリンエンジンの2RZ-E型も追加される。4WD車はガソリンエンジンを廃止し、2.8Lディーゼルエンジンの3L型に統一する。
同時にワゴンには「高級ワンボックス」としての風格をより高める内外装や装備が与えられ、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」の内装は当時のマークIIクラウンなどを思わせる豪華絢爛なものとなり、価格帯の上昇により収益性が一段と高まった。また、この代から一部グレードにパワースライドドアが設定された。
バンのジャストローは、後輪が小径ダブルタイヤからシングルタイヤに変更。
デビュー時のボディカラーは「クリスタルパールトーニング」と呼ばれるホワイトパールとゴールドのツートン(スーパーカスタムリミテッド専用色)・「スプラッシュウェーブトーニング」と呼ばれる白とグリニッシュシルバーのツートン・「マジェスティトーニング」と呼ばれるレッドマイカと茶色のツートン・「シャドーストリームトーニング」と呼ばれるシルバーとグレーのツートン(この3色のツートンはスーパーカスタム専用)・グレイッシュブルーマイカ・ライトブラウンメタリック・ライトブルーメタリック・ライトグリーンメタリック(カスタム専用色)・DX専用の各3色、ディープブルー・ベージュ・ホワイトが設定された。
1990年10月
スーパーカスタムリミテッドに4WDが追加される。専用外板色としてホワイトパールマイカが選べた。同時に、1年車検の煩わしさを嫌う客向けに、バン内装のSW(スイッチワゴン)をディーゼル2WD・MTのみの設定で追加。2L-Tエンジンは電子制御式スピル弁を持つ2L-TEに変更。オプションにワイヤレスドアロックを追加。
1992年5月
ハイエースベースの高規格救急車トヨタ・ハイメディック発売。エンジンはハイエースに本来設定の無い初代セルシオ用、V型8気筒エンジン(1UZ-FE)が搭載される。同時にワゴンを一部改良し、後部座席のシートベルトを3点式に変更、ハイマウントストップランプを採用するなど安全面の強化、並びにリビングサルーンEXを追加。
1993年8月
マイナーチェンジ。フェイスリフトならびにワゴンのリアコンビランプとリアガーニッシュのデザインを変更。このマイナーチェンジよりワゴンDXは、バン・コミューター用から、ワゴン用のフェイスになる。同時にバン・コミューターのヘッドランプシールドビームから球換え式のH4ハロゲンランプに変更。車両正面にあったハイエースのエンブレムが廃止され、トヨタのCIマークに変更。
4WDの方式が、それまでハイラックス系のトランスファーを流用したパートタイム式から、センターデフロック、副変速機を持たないフルタイム式へ変更され、フロントハブもマニュアルフリーハブから直結になる。切り替えの煩わしさは無くなったが、悪路走破性は落ちた。
2.0Lガソリンエンジン(バン・コミューター)は、キャブレター式燃料供給の1RZ型から、電子制御式燃料噴射(EFI)の1RZ-E型(ワゴンはモデルチェンジ時から搭載)に変更。トルク不足とトラブルの多さに悩まされ続けた2.4Lディーゼルエンジンの2L-TE型に代わり、L系をベースとしながらも、アルミシリンダーヘッドを持った3.0Lディーゼルターボエンジンの1KZ-TE型を新設。それまでのワゴンは2WDが2L-TE型、低回転域のトルクが必要な4WDには2.8Lの3L型が設定されていたが、2WD・4WD共に1KZ-TE型となった。バン・コミューターのディーゼルエンジンは3L型に統一された。エンジンの変更に伴い、バン・コミューターのガソリン車とワゴンのディーゼル車は平成4年規制に適合。ワゴンSWとスーパーカスタムリミテッドの熱反射ガラスの設定は廃止。ワゴンのサスペンションに上下感応TEMSを採用、運転席エアバッグのオプション設定追加、エアコンの冷媒を代替フロンに変更するなど、装備面でも改良が図られている。
1994年8月
一部改良。スーパーカスタムリミテッドに10スピーカーオーディオを、スーパーカスタムに電動格納式ドアミラー標準装備化。また、ABSのオプション設定も追加された。
1995年5月
トラックをフルモデルチェンジ。ダイナ・トヨエースの1t積と共通の(エンジンは3L/3Y型)Y100系の型式を与えられる。また、本形式もH80/90系の場合と同様、他の2車とキャブも共用する(フロントグリルと1t積のみのラインナップ以外は2車とすべて共通)。
1995年8月
一部改良。ワゴンの1RZ-Eエンジン車が廃止される。ワゴンDXにAT車を追加。バン・コミューターは2WD車のホイール形状を変更、並びに4WD車を全車フルタイム化。全ディーゼル車を平成6年短期規制に適合。
1996年8月6日
ワゴンマイナーチェンジ。フェイスリフトの他、運転席・助手席エアバッグ、ABSを標準装備する。9人乗りカスタムは廃止。スーパーカスタムにオートエアコン等装備のスーパーカスタムGが新設定。また、特別仕様車「クラブフィールド」を設定する。
バン・コミューターおよび救急車は一部改良し、全車最大積載量を1250kgに増量並びにガソリン車を平成7年規制に適合(排ガス規制はコミューターも同様)。バン・コミューターは2WD車のホイール形状及びハブボルトの本数(5穴→6穴)を変更。バンGLはグレードではなくDX"GL"パッケージとなる。スーパーGLにはタコメーターが標準装備され、電動格納式ドアミラーをオプション設定した。同年、トラックがわずか1年程で生産中止となる(3L型エンジンのAT車は継続生産)。
1998年8月6日
バン・コミューターを中心としたマイナーチェンジ。バンパー下部のエプロンがバンパー一体式になると同時にフロントグリルのデザイン変更。バン・コミューターのガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンを3.0Lの5L型へ変更し、平成9年長期規制に適合。スーパーGLはシート地を変更すると共に運転席エアバッグ・ABSを標準装備化、また新たにガソリン2WD車(ATのみ)が追加される(運転席エアバッグ・ABSはその他のグレードにはオプションとして設定。また助手席エアバッグもオプションに追加された)。ワゴンはDXを除き、助手席からも集中ドアロック操作が可能になる。また、救急車を一部改良した。
1999年7月5日
ワゴンをマイナーチェンジするとともに、バン・コミューター一部改良。ワゴンはガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンにインタークーラーを採用、並びに平成10年規制に適合。フロント部分を50mm延長し、マルチリフレクター式ヘッドランプ、新デザインのフロントグリルなどを採用して高級感を高めた。また、車両正面のハイエースのエンブレムが6年ぶりに復活した。内装はインパネを変更し、新たにオプティトロンメーターと、アクセサリーコンセントを設定。MT車は国内ラインナップから廃止。また、専用外板色などを採用した特別仕様車「リビングサルーンEX」を設定した。
バンは、今回の改良を機会としてビスタ店系列での名称をレジアスエースに変更。これにより、この時点でハイエースはトヨペット店専売となった。
2000年12月1日
バン一部改良。スーパーロングバン及びコミューターに2.4Lガソリンエンジン・2RZ-E型を追加。従来の2Lガソリン車のラインアップを11タイプ拡大した。これにより、ガソリン車のラインアップを従来の18タイプから31タイプとした。
また、福祉車両にカラードバンパーやカラードラジエーターグリルを標準装着した上級タイプ車「タイプVII」を追加設定し、全車に後部ドアの開閉を補助する「バックドアイージークローザー」を標準装備したほか、車椅子用3点式シートベルトに調整可能アンカーを装備するなど機能性・安全性の向上を図った。
2001年8月3日
バン一部改良。スーパーGLのステアリングがワゴン用になり、スーパーGLより若干装備が落とされたスーパーGL-Eを追加。同グレードには5ドアも設定されていた。標準タイプスーパーGLに新車体色を設定するとともに、バックドアガーニッシュの採用やシート表皮を変更するなどして、質感を向上した。また、ハイルーフのみの設定であったJRVA(日本RV協会)加盟ビルダー向けの“キャンパーベース・スーパーロング”にロールーフが追加され、2004年まで発売された。同年、トラックAT車生産終了。これにより、トラックがラインナップから消滅した。
2002年8月
一部改良。アルファードの発売を機にワゴンのガソリン車を廃止。3.0Lディーゼルエンジン搭載車にエンジンアンダーカバーや吸音材を追加、最新の車外騒音規制をクリアした。なお、全ディーゼル車は同年10月に施行された自動車Nox・PM法に適合しないため、特定地域内での購入ができなくなった。
装備ではスーパーGLには、アンサーバック機能を備えたワイヤレスドアロックリモートコントロールを採用して利便性の向上を図った。また、福祉車両のウェルキャブ車いす仕様車はデュアルエアコンを標準装備したほか、10人乗りのタイプVIIIを追加設定した。
2003年7月22日
一部改良。バン・コミューターのガソリンエンジンが、新開発の1TR-FEに変更され、出力性能を向上させるとともに環境性能を高め、平成13年規制に適合と同時に良-低排出ガス認定(☆)を受ける。これにより一時ストップしていた販売が再開。また、自動変速装置に電子制御式(ECT)を採用、滑らかな変速も実現した。車両後部ガラスのVVT-iステッカーと低排出ガス車認定ステッカーが外見上の識別となる。200系へのモデルチェンジにより、わずか1年ほどの販売期間であった。

このモデルのバンのBピラー以降のデザインがダイハツ・デルタトヨタ・ダイナトヨタ・トヨエース日野・デュトロそれぞれのルートバンに流用されている。

セミボンネット型ハイエース(グランビア)XH10系

欧州でのハイエースは、1995年からグランビアを簡素化したものに切り替わり、従来のキャブオーバータイプは「トヨタ・ハイクラス」と改称された。ロングボディも存在する。

1997年5月8日
欧州仕様ハイエースロングボディをベースにした高規格救急車ハイメディックが発売された。
1997年8月17日
トヨタ救急車を発売するとともに、高規格救急車「ハイメディック」を一部改良し、販売を開始した。静かにドアを閉めることが可能なイージークローザーをバックドアに加え、スライドドアにもオプションで設定。排気管の横出しにより、救急活動時の排ガス影響を軽減した。
2006年4月26日
ハイメディック・2B型救急車の生産を終了する。後継はハイエース(スーパーロング+両側スライドドアの設定がある日本国外への輸出用200系)がベース車両となる。
2009年5月28日
英国トヨタは商用車の『ハイエース』の09年モデルを発表した。
09年モデルでは新デザインのフロントグリルが採用され、グランビア後期型のものにエンブレムはトヨタのCIを用いる。従来どおりショート/ロングの2ボディが選べ、エンジンは2.5リットル直4ディーゼル「D4-D」(95/117ps)を搭載。
内装はシートやドアトリムをグレードアップ。遮音材を追加するなどの改良により、NVHの低減も図られた。エアコンが全グレードに標準装備され、UVカットガラスが導入された。英国での価格は1万4100ポンド(約217万円)からとなっている。
2011年10月28日
2012年から欧州連合(EU)で自動車環境規制が強化されること及び 円高により欧州戦略が曲がり角を迎えたことを受け、販売継続が困難と判断したため欧州向けハイエースの生産は終了となった。なお、実質的後継車は2013年よりPSAプジョー・シトロエンからOEM供給(プジョー・エキスパート、シトロエン・ジャンピーのバッチエンジニアリング)されるプロエースとなる。なお、2016年より発売の2代目モデルはPSAプジョー・シトロエンとトヨタの共同開発となっている。

5代目 H200系(2004年 - 現在)

2004年8月23日、現行型へ15年ぶりにフルモデルチェンジ(ワゴンのスーパーカスタム系はアルファードに統合)。ボディは、

ロング・標準ボディ幅・標準ルーフ(バンDX、スーパーGL)
ロング・標準ボディ幅・ハイルーフ(バンDX)
ロング・ワイドボディ・ミドルルーフ(ワゴンDX)
スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ(バンDX、ワゴン グランドキャビン、コミューターDX、コミューターGL、キャンパーベース車)

と整理され、標準尺は廃止された。また、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフは2005年1月より発売を開始した。

100系の全幅は全て小型車枠(4/5ナンバー)の1.7m未満だったが、200系の全長4.7m以上のものは全て全幅が1880mmのワイドボディ車(100系比190mmの拡大)となり、居住性が向上した。これにより、小型車はバンのみ(4ナンバー)となった。トレッドが広がり、ロール抗性や小回り性の面でもプラスとなっているが、大幅な拡幅に取り回しや駐車場の確保に不安を持つ声もある。ワイドボディ・ミドルルーフ車は標準ボディ車ロング比でフロントクラッシャブルゾーンが150mm拡大され、全長が4840mmとなっているが、車内長は標準ボディ車と同じ。

先代のシフトレバーはフロア配置であったが、200系では全車インパネシフトとなり、ウォークスルーに配慮されている。日本国内向けの基本は4速ATであるが、バンロングDXに限り、5速MTも選べる。また、先代で廃止されていたステッキ式パーキングブレーキレバーが、ウォークスルー性や乗降性との兼ね合いで復活した。また、ワゴンはハイエースのエンブレムが廃止され、1993年のマイナーチェンジ以来となるトヨタのCIマークが与えられたが、寸法は大きい物となった。

ディーゼル車(バン・コミューターのみ)は従来の3.0L自然吸気式エンジンの5L型から、2.5Lコモンレール式ディーゼルターボエンジンの2KD-FTV型に変更し、平成15年新短期規制東京都ディーゼル車規制自動車NOx・PM法に適合させた。

バンのジャストローは、前後輪ともに70%偏平率タイヤに変更。

商用車はコストダウン、多くのメーカー・車種で統一された汎用デザインのスチールホイールを装着することが多いが、5代目では全車ホイールキャップ付きスチールホイールを標準装備とし、乗用車に近い印象を与えた外観としている。また、ワゴンにはトヨタモデリスタインターナショナルの手でドレスアップされたエアロツアラーも設定された。ベースはワゴンDXであるが、カラードバンパー、エアロパーツやオプションのパワーウインドウやワイヤレスドアロックなどの快適装備も装備され、商用車にありがちな「必要最低限の機能や装備以外は非常に簡素で無骨なものにする」というイメージを感じないものとなっている(持ち込み登録)。

2005年11月
一部改良。全車にヘッドライトマニュアルレベリング機構を採用し、ハイマウントストップランプや助手席リクライニングシートも標準装備した。
2006年4月27日
右側スライドドアの設定のない200系ハイエース・ワイドスーパーロングハイルーフ形状の日本国外の輸出仕様車をベースにした両側スラ イドドアで室内高を嵩上げした新型のハイメディックと、防振ベッドを省いた救急車が登場。
それをベースにした室内高1900mmのキャンパー特装車東京モーターショー出展、反響次第では市販化も検討。エンジンは一般販売のワイドまたはスーパーロング車と同じ直列4気筒2.7 L の2TR-FE型搭載となり、トヨタの高規格救急車において市販車と同じエンジンが搭載された初のケース。
2007年8月20日
初のマイナーチェンジ。全車フロントグリルの形状変更。スーパーGL(バン)、グランドキャビン(ワゴン)、GL(ワゴンおよびコミューター)はシート表皮を変更。
ディーゼル車は2500ccの2KD-FTV型から3000ccの1KD-FTV型に排気量拡大するとともにDPR触媒を採用して新長期規制に適合させた。1KD-FTV型は2KD-FTV型よりも先に開発され、ランドクルーザープラド等に積まれていたエンジンで、これにDPR等を付加したものがハイエースに搭載された。しかし、発売当初よりDPR作動に関わる燃料のポスト噴射により、燃料(軽油)がエンジンオイルを希釈する構造的欠陥を抱えており、法人個人を問わず、運行に支障を呈するケースが散見される。この現象は触媒の温度を上げるためにポスト噴射を行う全てのディーゼルエンジンで起こるもので、ハイエースをはじめ、他社製エンジンでも対策が進んでいるが、2010年現在、旧来のディーゼル車やガソリン車並のメンテナンスフリー化は実現されておらず、特に個人ユースでは注意を要する。
バン スーパーGLにワイドボディ・ミドルルーフ車、DX(の一部車型を除く)にGLパッケージを新たに設定し、ワゴンにはDXとグランドキャビンの間にGLが追加された。ワゴンGLは、ワゴンDXのサイズ(ワイドボディ・ミドルルーフ)でグランドキャビン並みの室内装備を持つ。ボディカラーはワゴンDXとほぼ同じであるが、バン スーパーGLと同じ専用色の「ブラックマイカ」が選択できる。インテリアは後部2列のシートにアームレスト、リアクォーターコンソール、4列目(最後列)はコミューターと同じ跳ね上げ式の4人掛けシートが装備され、よりパーソナルユースを視野に入れたグレード展開としている。また、要望の多かったアルミホイールを、全車にメーカーオプションで設定した。
2010年7月26日
ファイル:Toyota-HiaceSuperGL.JPG
ロングバン スーパーGL 標準ルーフ(2010年7月以降のモデル)
2度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジン車はエンジン型式こそ1KD-FTV型と変更のないものの、以下のような多岐にわたる大幅な改良、および変更を受け、「平成21年(ポスト新長期)排出ガス規制」に適合し、当該エンジン搭載車のメーカー希望小売価格は12 - 15万円程度(消費税抜き)上昇した。
【1KD-FTVエンジン(搭載車)の変更点】
  • 最高出力を100kW(136ps)/3,400rpmから106kW(144ps)/3,400rpmへ向上
  • 最大トルクを300N・m(30.6kgf・m)と保ちながら、発生回転域を1,200 - 2,400rpmから1,200 - 3,200rpmへ拡大
  • 圧縮比を15:1へ低減(従前は16:1)
  • 燃料の最大噴射圧力を180MPaから200MPaに高圧化し、プレッシャーディスチャージバルブを変更
  • フューエルインジェクターにはピエゾアクチュエーター制御を採用、サプライポンプの吐出圧を高圧化、フィードポンプ部に燃料添加弁吐出口を設定
  • EGRバルブにバタフライバルブを採用、EGRクーラーは経路を変更し、バイパスバルブを設定
  • インテークマニホールドをスワールコントロールバルブ一体式から別体式へ変更
  • ターボチャージャーを小型化、ターボモータードライバーを廃止
  • 3段式スワールコントロールバルブを採用
  • クーリングファンに左右独立制御を採用
  • グローコントロールユニットを採用し、グローリレーを廃止
  • 可変吐出圧オイルポンプを採用
  • 吸気温センサーの取付位置を変更
  • 排気温センサーを2カ所から3カ所へ増加
  • 排気圧センサーを絶対圧検出から差圧検出へ変更
  • 酸化触媒を追加
  • エンジンオイルのアッパーレベル警告を廃止(アッパースイッチ、アッパーウォーニングランプを廃止)し、オイルレベル(下限割れ)警告を設定
  • ターボチャージャーの後方に燃料添加弁を追加(PM燃焼・DPF再生用)
  • タイミングベルトカバーの二重構造化
  • バルブタイミングを変更
  • 燃焼室形状およびピストンスカート形状などを変更
  • 冷却水経路を小変更、サブラジエーターを廃止、クーリングファンブラシレスモーターを採用
  • オルタネーターのエンジン始動時発電抑制制御を廃止
これらの改良、変更(特にピエゾ式インジェクターへの変更)によりエンジン騒音が低減したほか、燃料消費率も向上し、バンの一部車種(ロングボディ・標準ルーフ(2WD/4WD)/ミドルルーフ/ハイルーフ(2WD)及びコミューターの2WD車)において「平成27年度燃費基準」を達成した。
また、DPRの作動にかかる燃料ポスト噴射を廃止(代わりに排気管内へ燃料を噴射する設計に)したため、従前の1KD-FTV型エンジン車で問題となったエンジンオイルを軽油が希釈する問題は解決した。
ガソリン車においてもエンジン制御・トランスミッション制御、および触媒の変更等により、ワイドボディの4WD車を除く全タイプのバンにおいても「平成27年度燃費基準」を達成した。
全車フロントマスク(フロントグリルヘッドランプ、フロントバンパー)の形状変更。初期型と初回マイナーチェンジ時のグリルには互換性があるが、この型から寸法が変わった。また、バン スーパーGL、コミューターGL、ワゴンGLとグランドキャビンにはディスチャージヘッドランプをメーカーオプション設定するとともに、オートエアコンを標準装備。DX全車にはパワーウィンドウ(運転席キーOFF後作動可能、ワンタッチ式・挟み込み防止機能付)を標準装備。ボディカラーにはワゴン(グランドキャビン、およびGL)とバン(スーパーGL)にメーカーオプションとして「ホワイトパールクリスタルシャイン<070>」を、ワゴンのグランドキャビンには「ゴールドメタリック<593>」の設定を追加し、従前までバン(スーパーGL)にメーカーオプション設定の「インテリジェントシルバートーニング<2JN>」を廃止した。内装面ではドアトリムとシート表皮色にダークグレーを採用。また、スーパーGL、ワゴンGLとグランドキャビンはオプティトロンメーターのデザインを変更、スーパーGLにはダウンライト(フロントセンターコンソールボックス部)を追加した。
2012年4月16日
一部改良(5月7日販売開始)。フロントルームランプにドアを閉めた後でも一定時間点灯するイルミネーテッドエントリーシステムを採用するとともに、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)の全車標準装備(原因は前述)、車速に応じて自動でドアロックがかかる車速感応パワードアロック(運転席・助手席ドアキー連動、衝撃感知ドアロック解除システム付)を採用(バン「DX」を除く)。
ディーゼルエンジン車には触媒の浄化を手動で補える排出ガス浄化スイッチ(触媒浄化用)を標準装備。
コミューターはリアシートの上下調整式ヘッドレストやリクライニング機能を「DX」にも拡大適応させたが、前中央席を廃止し「DX」・「GL」ともに定員が14人となった。
また、上級グレードに限ってメーカーオプション設定されていたディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)を全車へ設定拡大したほか、後退時にバックカメラからの後方映像をインナーミラー内のディスプレイに映して駐車をサポートするバックモニター内蔵自動防眩インナーミラーを国内のトヨタ車として初採用(全車メーカーオプション)するなど装備の充実化が図られている。
なお、バンのロング・標準ボディ(ディーゼル仕様の2WD車)は「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」認定となり、バンのロング・標準ボディ(ディーゼルの2WD・5MT車)とコミューターのディーゼル車は「平成27年度燃費基準+5%達成」となった。
客席のシートベルトが2点式から3点式に変更された(ワゴン・コミューター)。
2012年11月1日
バン「スーパーGL」をベースに、シート表皮とドアトリムに専用トリコット(エンボス加工付)を、ステアリングホイールとシフトノブに本革巻き&サイバーカーボン調加飾をそれぞれ施し、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)等を装備した特別仕様車「スーパーGL"PRIME SELECTION"」を発売。ボディカラーは特別設定色のボルドーマイカメタリックを含む4色を設定した。
2013年11月27日
3度目のマイナーチェンジ(12月9日販売開始)。
今回はヘッドランプを含むフロント周りのデザイン変更し、バン「スーパーGL」とワゴン「GL」・「グランドキャビン」においてはリアコンビネーションランプのデザインも変更。リア側面のウィンドウは凹凸が少ないスライド式となった。また、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」にはガラスアンテナを採用し、全車にLEDヘッドランプ(ロービーム)や鋭角的なラインのアルミホイール(バン「DX」のジャストローフロアを除く)のオプション設定を追加。ボディカラーはバン「スーパーGL」専用色の「ボルドーマイカメタリック」、バン「DX(ロングボディ)」専用色の「ブラックマイカ」を追加した。
内装面ではセンタークラスターパネルのデザインを変更し、平均燃費や外気温度などの各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車標準装備した。また、バンの「DX"GLパッケージ"」・「スーパーGL」、ワゴンの「GL」・「グランドキャビン」にエアロスタビライジングフィン(ドアミラー・コンビネーションランプなど)を採用し、バン「スーパーGL」の2WD車にはショックアブソーバーなどのサスペンションのチューニング変更が行われた。さらに、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」にバックドアイージークローザーを採用し、バン「スーパーGL」にはデュアルパワースライドドア(挟み込み防止機能付)を、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」、コミューター「GL」にはスマートエントリー&スタートシステムとステアリングスイッチ(オーディオ)のオプション設定を追加した。
2014年12月16日
一部改良及びバン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」を発表(2015年1月6日販売開始)[5]
ガソリン車においてエンジンにDual VVT-iなどを採用したことで燃費性能が向上され、「平成27年度燃費基準+10%」を達成。同時に、AT車はこれまでの4速から6速(シーケンシャルシフトマチック付)に多段化した。また、バン全車にはリアシートベルト(外側3点式・中央席2点式)を標準装備した。
バン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」は「スーパーGL」をベースに、外観はメッキのフロントグリルとバックドアガーニッシュをダークメッキ化。内装は本革巻き4本スポークステアリングホイール、本革シフトノブ、インストルメントパネルアッパー部、パワーウィンドウスイッチベースに黒木目マホガニー調加飾を、シフトベゼルとフロントオートエアコン+プッシュ式コントロールパネルにダークシルバー加飾をそれぞれ施したほか、シート表皮にはダークグレーのトリコットと合成皮革を採用してダブルステッチを施し、フロントドアトリムにも合成皮革を採用した。また、クリアスモーク加飾を施したLEDヘッドランプ(ロービーム、オートレベリング機構付)、スマートエントリー&スタートシステム(スマートキー×2)、ダークシルバー加飾のベゼルも施したステアリングスイッチ(オーディオ)を標準装備した。ボディカラーは特別設定色の「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(オプションカラー)」を含む5色を設定した。
2015年9月29日
2015年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞[6]
2016年6月1日
一部改良を発表(6月11日販売開始)[7]
ワゴンとコミューターにVSC&TRC、ヒルスタートアシストコントロール、緊急ブレーキシグナルを標準装備したほか、アクセサリーソケット(DC12V・120W)を全車に標準装備した。
併せて、ウェルキャブの「車いす仕様車」においては、ベース車同様の改良に加え、「Aタイプ」は車内レイアウトの見直しにより、大型サイズの車いすやリクライニング機能付特殊車いす利用者の2人乗車が可能となったほか、新たに、「Aタイプ」に2人掛けのスペースアップシートを採用することで使用状況に応じて配席アレンジを可能にした「ASタイプ」と、車いす利用者2人がシートに移乗することでロングボディ・標準ボディ幅でありながら車いす利用者を最大4人まで乗車可能にする「Fタイプ」を新設(「Aタイプ」・「ASタイプ」は9月販売開始)。さらに、リアシートには消臭機能を加え、シートベルトにはシートベルトリルータなどを設定。車いすリフトを改良し、オプションに可倒式手すりを設定した。
2017年11月22日
一部改良が発表された(12月1日販売開始)[8]
衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を標準装備(ただし、レーダークルーズコントロールシステムの機能は非搭載、ウェルキャブのワイドボディとTECS車は除く)。また、バンとコミューターに設定のディーゼル車はエンジンを2800ccの1GD-FTV型に置換され(エンジンの置換に伴い、車両型式がGDH200系となる)、ATはガソリン車と同じ6速(シーケンシャルシフトマチック付)に多段化。「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」の認定をディーゼル車の全種類に拡大されたほか、燃費性能が向上されたため、「平成27年度燃費基準+10%」又は「平成27年度燃費基準+15%」を達成した。ワゴンとコミューターでは既に装備されているVSC&TRCやヒルスタートアシストコントロールをバンにも拡大して標準装備するとともに、オートアラームを全車に標準装備された。なお、今回の一部改良に伴い、バンのディーゼル車はATのみの設定となった。
ボディカラーはワゴンの「グランドキャビン」にて一部入れ替えが行われ、「ゴールドメタリック」を「ベージュメタリック」に、「ノーブルパールトーニングII(オプションカラー)」を「ラグジュアリーパールトーニング(オプションカラー)」にそれぞれ差し替えた。
併せて、2015年1月に発売されたバン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」を新仕様で再発売されることも発表された。
2018年5月
衝突回避支援パッケージの名称を「Toyota Safety Sense P」から、「Toyota Safety Sense」に変更[9]。(公式発表なし)
2018年8月6日
特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME II"」、「スーパーGL"50TH ANNIVERSARY LIMITED"」が発売された[10]
「スーパーGL"DARK PRIME II"」は、2017年11月に新仕様で再発売された「スーパーGL"DARK PRIME"」のバージョンアップ仕様で、ルーフ、ピラー、セパレーターバーがブラック色に変更され、スライドドアのスカッフプレートに車名ロゴ&イルミネーションを追加。SRSエアバッグとプリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルトを助手席にも装備した。
「スーパーGL"50TH ANNIVERSARY LIMITED"」は、誕生50周年記念車で、「スーパーGL」をベースに、外観はフロントロアグリルに漆黒メッキ、フロントフォグランプベゼルやフルホイールキャップに高輝度塗装がそれぞれ施され、バックドアに50周年記念エンブレムを装着。内装はルーフ・ピラー・セパレーターバーはブラック色に、シート表皮はダークブラウン色のトリコット+合成皮革&ダブルステッチにそれぞれ変更され、随所に茶木目マホガニー調加飾やダークシルバー加飾が施された。そのほか、スマートキーに50周年記念エンブレムが施され、「スーパーGL"DARK PRIME II"」同様にSRSエアバッグとプリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルトを助手席にも装備され、スライドドアはデュアルパワースライドドアにグレードアップされた。ボディカラーは特別設定色の「グラファイトメタリック」を含む6色展開。2019年7月末までの期間限定生産となる。

トヨタ・ベンチュリー

5代目の派生車種として、2005年からタイ限定で販売されている乗用車仕様。

ハイエースが5代目にモデルチェンジした2004年当時、トヨタモータータイランドの販売車種にはMPVがなく、MPVに相当するイノーバインドネシアで販売が始められたばかりだった。イノーバの上級に相当するSUVフォーチュナー7代目ハイラックスと共にまだ開発中で、起亜・カーニバルサンヨン・スタヴィックといった韓国勢がMPV市場を一時席巻していた。これらに対抗するため、豊田通商のタイ法人が中心となってタイ国内で製造できるハイエースをベースに、乗用目的を優先したMPVが企画された。

日本向けのロングワゴンミドルルーフを基に、現地法人のトヨタモータータイランドとタイオートワークスにおいて上級仕様化された。

車名の由来

  • 語源は「トヨエース」に由来し、英語で「高級な」「より優れた」という意味の「High」と「Ace」の合成語[11]

製造

取り扱いチャネル

東京地区では東京トヨタでも取扱う。また、大阪地区では2006年8月8日より大阪トヨタで取扱う。
ディーラー網開始からトヨペット店との併売であったが、1999年に完全にトヨペット店の専売に移行したため、ビスタ店の取扱を打ち切り。バンは姉妹車のレジアスエースに換わった。

派生車種

関連項目

脚注

  1. 日本損害保険協会、第11回自動車盗難事故実態調査結果を発表,自動車盗難はハイエースが3年連続トップ - impress,2010年3月19日記事
  2. 社団法人日本損害保険協会 2007年度自動車盗難事故実態調査結果報告
  3. 社団法人日本損害保険協会 第13回 自動車盗難事故実態調査結果発表
  4. 姉妹車のレジアスエースと共にバンの最上級グレードである「スーパーGL」が、最も被害に遭う率が高く、それだけを専門に狙う窃盗団も多い。
  5. “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良 -同時に特別仕様車スーパーGL“DARK PRIME”を発売-” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2014年12月16日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/4275014 . 2014閲覧. 
  6. グッドデザイン・ロングライフデザイン賞 トヨタ・ハイエース、トヨタ・レジアスエース日本デザイン振興会
  7. “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2016年6月1日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/12244437 . 2016閲覧. 
  8. “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年11月22日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/19870726 . 2017閲覧. 
  9. 「トヨタハイエース カタログ」、2018年5月発行。PRO11401-1805
  10. “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースの特別仕様車を発売” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2018年8月6日), https://newsroom.toyota.co.jp/jp/toyota/23840489.html . 2018閲覧. 
  11. トヨタ自動車75年史 【豆知識】車名の由来”. トヨタ自動車. . 2017閲覧.

外部リンク

テンプレート:Toyopet Timeline