キリスト教神秘主義

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キリストきょうしんぴしゅぎ
christian mysticism

特にヨハネやパウロの教義を出発点とするキリスト教における神秘主義。2世紀以来グノーシス派新プラトン主義の影響を受けるようになり,ギリシア教父のうち特にオリゲネスクレメンスは,新プラトン哲学の影響下に思弁的神秘思想を展開した。エウァグリウス・ポンティクスやニッサのグレゴリウスはその系譜に立つ最も偉大な神秘思想家であり,一方ラテン教父アウグスチヌスもまた神秘的思想の偉大な教師で,その『告白』は貴重な資料である。それに続く神秘思想の伝統はベネディクト会によって保たれ,アンセルムスやクレルボーのベルナルドゥスを生んだ。彼らと同時代のサン・ビクトルのフゴやリカルドゥス,13世紀以後におけるアルベルツス・マグヌス,ボナベントゥラ,M.エックハルト,H.ゾイゼ,J.タウラーらが宗教改革にいたるまでの代表的な神秘思想家である。このなかで,エックハルトらの流れをドイツ神秘主義と称することも多い。 16世紀以後はジェノバのカタリナとその一団によって始められた運動,スペインではアビラのテレサ,十字架のヨハネ,フランスではサルのフランソアや F.フェヌロンの神秘思想,プロテスタントにおける J.アルント,G.アルノルト,N.ツィンツェンドルフらの敬虔主義がおもなものである。