ガブリエル・ムートン

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ガブリエル・ムートン

ガブリエル・ムートン(Gabriel Mouton 、1618年 - 1694年9月28日)は17世紀フランス司祭で科学者である。 リヨン神学の学位をとったが、数学天文学にも業績を残した。

1760年の著書 Observationes diametrorum solis et lunae apparentiumで、後のメートル法の先駆けになる長さ単位の提案を行った。ボローニャリッチョーリの行った地球の大きさの測定に基づいて、緯度差1分に相当する子午線弧長をもとにする長さの単位を提案した。ムートンの提案した単位は子午線1の長さを milliareとし、その1/10を centuria1/100を decuria、1/1000を virga以下 virgula、 decima、 centesima、millesimaとするものである。

子午線1分の長さmilliareは現在の海里と同じ決め方で、その1/1000の単位virgaは当時のパリの長さの単位Parisian toise(約1.95m)に近く受け入られやすいものであった。

実用上の理由から(短い長さを天体観測から精度よく求めることは困難なので)ムートンは現実的な長さの基準を振り子周期で決めることを提案した。

これらのアイデアはジャン・ピカールホイヘンスによって支持され、イギリスの王立協会でも検討された。同様な提案はライプニッツによってもなされた。100年以上後、フランスの科学アカデミーの度量衡委員会は地球の大きさに長さの基準を求めることにし、1791年にフランスで長さの定義が採用された。

太陽直径の決定や,三角関数表、対数表の製作でも知られる。