カレー
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粉末状の香辛料を混ぜ合わせて風味をつけたソース,あるいはそれを使った料理。起源はインドとされ,今日では世界に広がった。タミル語の kari(ソース,たれの意)に由来する。インドカレーの多くは,タマネギ,ショウガ,ニンニクを混ぜたものに,カルダモン,シナモン,チョウジ(クローブ),コエンドロ(コリアンダー),クミン,ウイキョウ(フェンネル)の種,フェヌグリーク,芥子(マスタード。カラシナ),黒コショウ(コショウ),トウガラシ,ウコン(ターメリック)などの香辛料を加えてつくられる。カレーリーフ,チリ,ナツメグ,メース(ナツメグの仮種皮),ケシの実,ハッカクの実(スターアニス。シキミ科),ローレル(ゲッケイジュの葉)を加えることもある。これらをあらかじめ調合したカレー粉は,インドを植民地支配していたイギリス人によって流通した。日本には明治以後輸入され,カレー粉と小麦粉をバターで炒めてスープで伸ばしたものの中に肉や野菜を加え調味し,それを熱い飯にかけるカレーライスとして広まった。
インドでは香辛料を調合した粉末状の調味料をマサラ masalaと呼ぶ。水や酢などを加えたペーストもある。菜食主義者の多い南インドのカレーは,サンバールポディ sambar podiと呼ばれる混合調味料で味つけされ,チリが含まれていて非常に辛い。対照的に,北インドの代表的な調味料であるガラムマサラ garam masalaは生のカルダモンの種,シナモン,クローブ,黒コショウのみでつくられ,辛味を避けている。