α (カメラ)

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α(アルファ)は、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラのブランドおよびそのシリーズである。

ミノルタが開発し、コニカミノルタを経て、現在はソニーが引き継いで展開している。

概要

1985年にミノルタが開発し、商品展開を行った。第一号はα-7000である。実質的に世界初のオートフォーカス機能を搭載したシステム一眼レフカメラであった。

その後ミノルタはコニカと経営統合を行いコニカミノルタとなったが、カメラ事業が新会社に移行するとともにαブランドも新会社へ引き継がれた。

2005年、ソニーはαマウントを採用したデジタル一眼レフをコニカミノルタと共同開発するとの発表を行なった。ソニーは撮像素子を製造していることもあり、コニカミノルタの光学技術との融合が期待された[1]。またソニーはカール・ツアイスと協業していることもあって交換レンズがどのように展開されるかが注目された。

2006年1月、コニカミノルタは不採算事業のリストラを理由[2]にカメラ事業からの撤退を発表した。ソニーにカメラ開発に必要な技術、国内及びマレーシア工場の移管と約200人のカメラ技術者の異動が行なわれた。同時にコニカ・ミノルタ・コニカミノルタのカメラサポートをソニーが担当[3]することとなり、これによりコニカミノルタのカメラ事業は幕を閉じることとなった。

ミノルタ・αシリーズ

それまでに他社から市販されていたオートフォーカス一眼レフカメラは数少ない専用レンズに電源やモーターを搭載し、同スペックのマニュアルフォーカスレンズと比較してレンズが大きく重く高価になる割にはピント合わせが遅いため、一般ユーザーに受け入れられるレベルではなかった。しかし少なからず一眼レフカメラ市場で劣勢を強いられてきたミノルタは、レンズ駆動用のモーターや電源をカメラボディ内に搭載することで交換レンズの外径や価格を同スペックのマニュアルフォーカスレンズと遜色ないものにし、1985年オートフォーカスの速度や精度も一般的ユーザーのマニュアルフォーカスを上回るレベルにしたミノルタα-7000を発売した。このことでミノルタαシリーズは実質的に世界初のオートフォーカス一眼レフシステムカメラとなった。同時に発売されたαレンズは当初より13本を数え、全レンズがオートフォーカス対応である他、ROMの搭載によりズームレンズの画角によって露出のプログラムを変更したりフラッシュの照射範囲を変更させたりと、システム全体での緻密な情報交換によってより高度な自動撮影が可能になっている。ヨーロッパではダイナックス(Dynax)、北米大陸ではマクサム(Maxxum)としてブランド展開した。

フィルムカメラ・シリーズ

  • ミノルタα-7000(1985年2月発売) - 当時ニコンF3AFペンタックスME F等、オートフォーカス一眼レフカメラは存在したが、オートフォーカス専用レンズが1~2本に限られる、大きく重い、合焦まで時間がかかったり迷ったりする等、試作的な意味合いが強く、商業的に成功したとは言い難かった。ミノルタα-7000はオートフォーカス用にレンズシステムを刷新しての登場で、非常に注目を浴びた[4]。AFセンサーは東芝、ロータリーエンコーダーは石川島播磨重工業(現IHI)製[5]。他メーカーからの乗り換えユーザーも多く、また写真業界以外のマスコミにも報道されることになり一大ブームへと発展した。このカメラの出現により一眼レフカメラのオートフォーカス化が大きく進むなど、当時の業界に与えた影響は極めて大きく、「αショック」という言葉さえ生まれた。カメラグランプリ'85、インターカメラ国際賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー'85受賞。CMソングには、野田幹子の「太陽・神様・少年」が使われており、郵便応募によるキャンペーンで野田幹子の非売品ミニアルバムの抽選があった。
  • ミノルタα-9000(1985年8月発売) - ミノルタα-7000と同時開発であったが、その市場での様子を窺ってから投入された。ミノルタX-1以来のプロフェッショナル用機種であり、αシリーズのフラッグシップを表す“9”を冠した最初のオートフォーカス一眼レフカメラである。実用的なオートフォーカス機能を持つ初のプロ用一眼レフカメラと言える[6]。オートフォーカスの作動方法には特徴があり、ミノルタ独自のセンサー付きシャッターボタンに指を触れるだけでAEとコンティニュアス方式のオートフォーカスが作動し、シャッターボタンの半押しでフォーカスロックとなる。ミノルタα7000は6Vであるフォーカス用モーター駆動電源が3V駆動であるために発表当時からオートフォーカス動作が遅いと言われてた。ワインダー、モータードライブを使用してもカメラ本体への電源供給はなされていないので変化はない。発売時は評価測光多分割測光)、マルチスポット測光以外の当時考えられるあらゆる機能を持ち、更に露出制御でのマルチモード、最高速1/4000秒、Xシンクロ1/250秒の高速シャッター等最先端のスペックを有していた。ファインダーにはミノルタXD/ミノルタXD-S以来の視度補正機能とアイピースシャッターを内蔵し、フォーカシングスクリーンも交換可能で、交換できるフォーカシングスクリーンにはスプリットマイクロ方式のものまで用意されていた。ファインダー性能もオートフォーカス用の測距機構に光量を取られているにも拘らずマニュアルフォーカスにも十分対応できる質の良いファインダーを搭載していた。レバー・クランクによる手動巻き上げ/巻き戻しが可能なオートフォーカス一眼レフカメラとしては最初で最後の存在であり、測光モード切り替えダイヤルを引き上げると巻き戻しクランクがポップアップするなど操作系に関してはこだわりが強いカメラとなった。巻き上げには強力なシャッターチャージに力が必要なために重く操作感はあまり良くないが、ミノルタらしくキヤノンのようなゴリゴリ感はない。小刻み巻上げも可能。
  • ミノルタα-5000(1986年3月発売) - ミノルタα-7000の廉価版として発売された。廉価版と言っても価格面での差は少なく、フレームは同じものを使用しており共通部品も多い。機能面では露出制御モードや連続撮影機能の省略、モード制御用ボタン部にスライド式のカバーを取り付けるなど、ビギナー向けにインターフェースを変更して対応している。上位機種をスペックダウンして初級機を作るという手法は以前から行われておりこの機種もその範疇に入るが、この機種の次世代からは生産の合理化が進み初級機は初級機の作り方で作るという手法に変わっていき、フレームを共用し性能差=価格差とした最後のモデルとなった。
ファイル:Minolta Dynax 7000i.jpg
ミノルタα7700iの輸出用モデル、ミノルタダイナックス7000i
  • ミノルタα-7700i(1988年5月発売) - αシリーズの第二世代モデル。オートフォーカス測距点を3カ所に増やし、動体予測オートフォーカスを搭載し、これは追随メーカーのオートフォーカス一眼レフカメラ開発の指標ともなった。ハンス・ムートをデザイナーとして起用したデザインは秀逸で、第一世代の無骨さと異なり直線とそれをつなぐ曲線が美しくまとめられている。また機能面ではαシリーズの第一世代モデルで採用されたタッチセンサーは廃止、オートフォーカス補助光発光機能を本体に内蔵、6分割測光機構の採用などでオートフォーカス/自動露出ともに他メーカーを圧倒した。ミノルタ独自のカードシステムも採用され、主に露出制御関連の機能追加などをカードで行うことができた。当時はカメラに積めるメモリ搭載量の上限が低かったため、あると便利な機能をカードで提供し、ユーザーは必要な機能だけを後付で買うことができた。この世代からペンタ部上部のアクセサリーシューオートロックアクセサリーシュー英語版)に変更した。
  • ミノルタα-3700i(1989年7月発売) - αシリーズ第二世代の最廉価モデル。ミノルタα-7000に対するミノルタα-5000と違い、ミノルタα-7700iとは根本的に別物として設計されている。露出制御はプログラムモード(標準とハイスピードの2種類)しか持たず、カードシステムも装備されない。またファインダーには小型化と低コスト化のためにダハミラー方式を採用し、登場時においてはオートフォーカス一眼レフカメラとして世界最小最軽量モデルであった。専用オプションとしてプログラムフラッシュが2機種あり[7]、それぞれ必要時に自動発光を行う。ここから初級機では徹底的な合理化によってコストダウンする方法が広まっていく。
  • ミノルタα-5700i(1989年8月発売) - αシリーズ初のフラッシュ内蔵型一眼レフカメラ。内蔵フラッシュは現在主流のポップアップ式ではなく固定式で、ズーム機構により照射角が変化する。機能面ではミノルタα-7700iより省略され、標準状態での露出制御はプログラムモードとマニュアルのみである。しかし一部は使用不可ながらカードシステムを持ち、この機種専用の「A/Sカード」を用いることで絞り優先およびシャッター優先モードが使用可能となる。
  • ミノルタα-8700i (1990年2月発売) - ミノルタα-7700iの改良型。改良点はミノルタでは初のシャッタースピード1/8000秒装備、6分割測光とスポット測光に加え中央重点測光、露出調整ボタンの追加、シンクロソケットの装備、ファンクションキーにより露出補正を選択していた露出補正機能の独立等が挙げられる。また多重露出機能を持つために「ファンタジーカード」を使用しての「幻想的」(メーカー説明による)な写真の撮影も可能となる。それ以外にも黒のみだった外装仕上げがガンメタリックに変更されている。シルエットはほぼ同じで目新しい機能の追加もなく、地味な存在ながらもより機能性・操作性の向上を目指したものとなっており、第二世代型αシリーズの完成型と言える。
    • ミノルタα-8700iミール(1990年10月発売) - ソビエト連邦宇宙ステーションミールに搭載されたことを記念したパールホワイトの限定バージョン。同色の標準ズームレンズ、フラッシュおよび記念テレホンカードが付属。機能面や性能面での違いは皆無。
  • ミノルタα-7xi(1991年6月発売) - αシリーズの第三世代モデル。「ゼロタイムオート」 を称し第二世代型αシリーズをより自動化したもの。ミノルタ独自のグリップセンサー、ファインダー接眼部下部のセンサーにより構えただけで自動露出機構とオートフォーカスが作動、必要とあらばミノルタとしては初採用のポップアップ式フラッシュが動作し、さらには電動化されたズームレンズのズーム機構までが適切な(と思われる)画角まで自動的に制御され、まさに使用者は「ただシャッターボタンを押すだけ」となる。しかしユーザーはここまでの自動化を求めてはおらず、さらにそれまでのαシリーズと一線を画すデザイン、大きさのため登場と同時に不評を買った。また多機能さと引き換えに操作性は複雑で、この点は同時期の他社一眼レフカメラも同様の傾向にある。機能面ではオートフォーカス測距点の追加、14分割測光の採用、巻き上げコマ速度のアップなどで、この点も同時期の他社のオートフォーカス一眼レフカメラとの差はほとんどない。ミノルタ独自のカードシステムは引き続き採用され、電動式ズームレンズと組み合わせて使用する「ファンタジーカード2」などが用意された。
  • ミノルタα-3xi(1991年8月発売) - xiシリーズの末弟で、フラッシュのオートポップアップなどが装備された。徹底した入門機。
  • ミノルタα-5xi(1992年3月発売)
ファイル:Minolta 9xi Batteriepack BP 9xi 1 7 50mm.jpg
ミノルタα-9xiの輸出用モデル、ミノルタダイナックス9xi
  • ミノルタα-9xi(1992年7月発売) - ミノルタα-7xiの上位機種として世界初のシャッタースピード最高速1/12000秒を実現。現在でもフォーカルプレーンシャッターにおいてはこの記録は破られておらず、後継機のミノルタα-9にその実力は受け継がれた。ミノルタα-9の販売が終了しコニカミノルタホールディングスがカメラ生産から撤退した現在、このシャッタースピードを搭載するものは存在しない。本機を含めたxiシリーズはカメラの自動化・電動化の極致とも言えるもので、その多彩な機能に比べてボタン・ダイヤル類が極端に少ない(プロ向けのためオートスタンバイズームは不採用)。1つのボタンに数種類の機能を持たせているため初めて使う者やダイヤル式の操作感に慣れた者にとっては操作が難解で、当時のミノルタのシェアを大きく落とすことになった。しかし左手でレンズを持ったまま、ファインダ内ですべての設定が確認でき、右手のみで各種設定ができる操作性はある意味理想的と言え評価が分かれるところである。一般には評価が低いが、業界最速のシャッター速度やシャッター周りの防塵・防滴構造、作りの良さなどプロカメラマンの使用にも十分耐えうるカメラであった。
  • ミノルタα-707si(1993年11月発売) - αシリーズの第四世代モデル。第三世代型αシリーズでの自動化の極地の反動から開発された。これはそれまでの1ボタン多機能による煩雑な操作性を1ボタン1機能に絞り込み、さらにデザイン面でもある意味「冒険」的な曲線主体の第三世代型αシリーズよりも第二世代型αシリーズのラインに近いものが採用されている。機能的な部分ではほぼミノルタα-7xiと同じであるが、測光方式に更なる多分割測光であるハニカムパターン測光が継承された。また第三世代型αシリーズで採用された「アイスタートシステム」は切り替えスイッチが増設されて残され、第二世代型αシリーズで採用された「カードシステム」もそのまま残されている。カードシステムはこの機種への採用を持って終了した。カメラグランプリ'94受賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー'94-95受賞、'94-'95オーストラリアン・SLRカメラ・オブ・ザ・イヤー受賞。
    • ミノルタα-707si japan(1995年2月発売) - 総漆塗り限定バージョン。
  • ミノルタα-303si(1994年1月発売) - 第四世代型αシリーズでの廉価モデル。露出制御モードに「シーンセレクト」方式が採用されている。
  • ミノルタα-507si(1995年2月発売) - 商業的に失敗に終わったxiシリーズに次ぐα第4世代siシリーズ。中でもこの機種は1つのダイヤル・ボタンに1つの機能を割り当てるクラシックオペレーションを採用、この操作系は後に発売されるミノルタα-9ミノルタα-7に引き継がれた。またミノルタ707siと異なり液晶パネルをファインダースクリーンと重ねることを廃止しているために逆光でもすっきりと見やすいファインダーに回帰している。この機種で採用されたダイヤル・ボタンによるシンプルな操作性は同時代のカメラによく見られる多機能に伴う複雑な操作系を見直すきっかけとなり、以降は他のメーカーでも同様にダイヤル・ボタンによるシンプルな操作性を持つ機種が多く登場した。
  • ミノルタα-303siスーパー(1995年7月発売) - ミノルタα-303siの改良型。従来はプラスチックだったレンズマウント素材を金属に変更、リモートレリーズソケット、スポット測光機能が追加されている。また、従来機では暗さが目立っていたルーフミラーも改良され、ファインダーが大幅に明るくなっている。外装色も黒色からグレーメタリック系色に変更された。
  • ミノルタα-807si(1997年6月発売) - ミノルタα-707siの改良モデル。内蔵フラッシュが大型化され、それが外観でも大きな特徴[8]となっている。操作性も一部改良された。内蔵されたフラッシュはポップアップ式にも関わらず、ズーム機構によって照射角が変化する。ガイドナンバーは20に達し、それまで発表されたカメラ内蔵型フラッシュとしては最大のものである。カードシステムは廃止され多くの機能は標準装備となったが、カードにより実現されていたミノルタ独自の特殊効果である多重露出のフェードイン&アウト機能、ファンタジーカード系、フィルムのラチチュードを読み取ってH/S基準を補正する等の機能は割愛された。
  • ミノルタα-101si(1995年5月発売) - 第4世代型αシリーズでの最廉価モデル。ミノルタα-5700i以来の固定式フラッシュが採用されている。
  • ミノルタα-Sweet(1998年4月発売) - 普及型オートフォーカス一眼レフカメラ。主として一眼レフ入門者やファミリー層をターゲットにしている。小型・軽量で女性も扱いやすいことをコンセプトにしている。当時のこのクラスの定番だったキヤノンEOS-Kissに対抗したネーミングや操作系を持ち、EOS-Kissとの差別化もあってか中級機に匹敵する1/4000秒のシャッターを持つ。事実、海外ではα-507siの後継機的扱いであり、Dynax5といった所謂5系列の名称が付けられていた。
  • ミノルタα-9(1998年12月発売) - 派手な機能はないがα初の視野率100%ファインダーをはじめ1/12000秒の高速シャッター、単体ボディで秒間5.5コマのフィルム送給を達成、フルメタルボディなどカメラとしての基本機能を追求した機種。特に周辺の見えを良くするためのコンデンサーレンズ、ホコリが入るのを防ぐファインダーブロック周りのシーリング、オプションで用意されたボケ量重視のM、MIIスクリーンとファインダーにコストが掛かっており、「オートフォーカス一眼レフカメラで一番気持ちいい」と評判になる程のファインダーとして明確な結果になって表れている。
    • ミノルタα-9Ti(1999年11月発売) - チタン外装で150gの軽量化に成功した限定モデル。世界限定1000台発売。
  • ミノルタα-7(2000年9月発売) - ミノルタα-807siの後継モデル。背面に大型のナビゲーションディスプレイが搭載される。各種設定が日本語(他言語も選択可)で表示されるためわかりやすくなった。カメラを縦位置にするとナビゲーションディスプレイの表示も縦表示に切り替わる。撮影データを記録でき背面の液晶ディスプレイに表示することができるほか、専用のリーダーを使うことでスマートメディアに移し変えることが可能である。ミノルタα-9よりも後発で機能的に超える部分もあり、ミノルタ中堅機種の極致とも言える機種である。カメラグランプリ2001を受賞、銀塩カメラとしては今のところ最後の受賞となっている。2000年度グッドデザイン賞受賞、TIPA AWARDS 2001-2002、Best Photo SLR Camera 受賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー 2001-2002 受賞、オーストラリア・カメラ・オブ・ザ・イヤー 2001-2002 受賞。
    • ミノルタα-7(2001年11月発売) - ミノルタα-7の世界3大カメラ賞受賞記念の限定版。日本国内では2001台発売。専用のブラックレザー塗装と製品名文字が金色なのが外観上の特徴。他にも操作ダイアル等に細かな改良が施されている。専用ストラップにはシリアルNoが入り、購入時にネーム入れサービスがあった。
  • ミノルタα-Sweet S(1999年3月発売) - α-Sweetの廉価版。機能的に入門機の範疇を超えてしまっているα-Sweetから上級者向けの機能を省いたシンプルな構成となっている。シャッターユニットもスペックダウンされ、他社同様の1/2000秒クラスになった。同年6月に黒色外装タイプも追加。
  • ミノルタα-360si(1999年8月発売) - ネーミング的には第四世代だが、成り立ちとしてはα-Sweet Sの廉価版で、α-101siの後継機的存在。ファミリー/ビギナー向け一眼レフ市場の拡大に対応して発売された。もともとシンプルなα-Sweet Sを更にシンプルにした、実質的なプログラムオート専用機。
  • ミノルタα-SweetII(2001年7月発売) - α-Sweetの後継機。シャッターユニット等の基本性能はα-Sweetを継承しながら、本体設計を一新してAF一眼では最小クラスの小型軽量化を実現している。
  • ミノルタα-SweetII L(2002年6月発売) - α-Sweet IIの廉価版でα-Sweet Sの後継機。実質的には中級機的な機能も持たされているα-Sweet IIから、ファミリー層に不要な上級者向けの機能を省いた構成となっている。シャッターユニット等の基本性能はα-Sweet Sをほぼ継承しながらα-Sweet IIのボディシェルを流用することでAF一眼最小クラスの小型軽量化を実現している。
  • ミノルタα-70(2004年1月発売) - ミノルタブランドでの最後の一眼レフカメラ。その後のコニカミノルタブランドではデジタル一眼レフカメラのみ発売され、銀塩一眼レフカメラは発売されなかったことから、名実ともに最後の一眼レフカメラとなった。発表前はミノルタα-7の改良型との誤った憶測が流れ、ミノルタα-7の買い控えにもつながった。それを裏付けるように、操作系や全体の仕上げ等は、上位機のα-7に近いものとなっており、市場の変化に合わせてファミリー向けからかつての入門機へ原点回帰したモデルともいえる。内容的には1/2000秒クラスのシャッターユニットを持ったα-Sweet S~II Lの廉価版入門機クラスで、海外生産に移行しコストダウンを図っている。本機に採用されたオートフォーカスセンサーは後のミノルタα-7DIGITALミノルタα Sweet DIGITALにも採用された。

デジタルカメラ・シリーズ

α7000/α9000時代には、裏蓋を交換してユニットを取り付けるデジタルスチルカメラシステムを導入したこともあり、またRD-175というαマウント対応デジタル一眼レフカメラや、ベクティスS-1用Vマウント仕様のディマージュRD3000も登場したが、ミノルタはレンズ一体型のディマージュ7/Aシリーズの開発に傾倒しており、結局α-7 DIGITALでようやく価格や性能面で一般ユーザーに受け入れられるレベルのレンズ交換式デジタル一眼レフカメラが登場することになる。

ファイル:Konica Minolta Dynax 7D 01.jpg
α-7DIGITALの輸出用モデル、ミノルタダイナックス7D
  • コニカミノルタα-7 DIGITAL(2004年発売) - コニカミノルタとなってから発売された、オートフォーカスデジタル一眼レフカメラ。操作系に関してはα-7やα-9とほぼ同様である。しかしオートフォーカスセンサー[9]やシャッターユニット[10]は下位モデルを引き継いでいるため、性能的にはα-70、α-SweetIIのデジタル版とも言える。アイセンサーが搭載されているが、液晶モニターのON/OFFにのみ使用され、アイスタートは省略されている。レンズ交換型オートフォーカスデジタル一眼レフカメラとしては、受像素子を手ぶれに応じて動かすことで補正する世界で初めてのボディー内手ぶれ補正機構[11]を採用しており、全てのレンズで手ぶれ補正を実現することが出来る。受像素子は610万画素、APS-Cサイズを採用している。アンチシェイク搭載と総合的なバランスの良さが評価され、カメラグランプリ2005を受賞した。
  • コニカミノルタα-Sweet DIGITAL(2005年発売) - α-Sweetのデジタル版で、上位機種であるα-7 DIGITAL同様ボディー内にイメージセンサーシフト式手ぶれ補正機構が採用され、610万画素APS-Cサイズ。ファインダーはミラー型だが、従来のアルミ蒸着に代わり新設計の銀蒸着を採用し、他社の同様方式の物と比べて見やすいファインダーを実現した。

ミノルタ・αレンズ

ファイル:Minolta-STF-01.jpg
STF 135mmF2.8[T4.5]

マウント名はAマウント[12]。新マウントの採用で従来の製品と互換性を排除し、絞りリングをなくしてボディ側で制御するようになっている。このやり方には以前からパンフレット等に旧来のマウントを堅持するという一文を加えていたこともあって反対意見も挙がり、実際マウントの変更に伴いプロ~ハイアマチュアのシェアを大幅に低下させたとも言われているが、後発メーカー各社が最終的には絞りの制御をボディ側で行なうようになり、キヤノンコンタックスがマウント変更を行ったことから、当時時代の最先端を行っていたとも言える。現在はいくつかのモデルがソニーレンズとして再発売され、カールツァイスブランドのレンズも登場している。GシリーズはAマウントの高級レンズ群。SSMは超音波モーター搭載レンズを搭載しフルタイムマニュアルフォーカスが可能でミノルタα-7以降に発売されたカメラに対応する[13]。xiシリーズはα-xiシリーズの電動ズームに対応する(SONYブランド以後SAMと名称が変更される)。DT(Digital Type)はデジタルカメラAPS-Cセンサー専用である。フルサイズ機にも装着は可能だが、AE精度が悪くなる・トリミングにより解像度が低下する等の制限がある。また35mmフィルムカメラには装着できない。

  • AF16mmF2.8フィッシュアイ - 8群11枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離0.2m。フィルター4種内蔵。
  • AF20mmF2.8ニュー - 9群10枚。最短撮影距離0.25m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AF20mmF2.8
  • AF24mmF2.8ニュー - 8群8枚。最短撮影距離0.25m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF24mmF2.8 - 8群8枚。最短撮影距離0.25m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF28mmF2 - 9群9枚。最短撮影距離0.3m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF28mmF2.8 - 5群5枚。最短撮影距離0.3m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。
  • AF35mmF1.4G - 8群10枚。最短撮影距離0.3m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF35mmF1.4Gニュー
  • AF35mmF2 - 6群7枚。最短撮影距離0.3m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF50mmF1.4 - 6群7枚。最短撮影距離0.45m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。標準レンズとして大量生産された為、単焦点としては安価。
  • AF50mmF1.4ニュー
  • AF50mmF1.7 - 5群6枚。最短撮影距離0.45m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。
  • AFマクロ50mmF2.8ニュー
  • AFマクロ50mmF2.8 - 6群7枚。最短撮影距離0.2m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFマクロ50mmF3.5
  • AF85mmF1.4G - 6群7枚。最短撮影距離0.85m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AF85mmF1.4Gリミテッド。限定で700本しか製造されなかったプレミアムモデル。
  • AF100mmF2 - 6群7枚。最短撮影距離1m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFソフトフォーカス100mmF2.8 - 7群7枚。最短撮影距離0.8m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFマクロ100mmF2.8ニュー
  • AFマクロ100mmF2.8 - 8群8枚。最短撮影距離0.35m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AF135mmF2.8 - 5群7枚。最短撮影距離1m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • STF135mmF2.8[T4.5] - 円形絞り。周辺に行くにつれ光量が減少する特殊フィルター内蔵。オートフォーカス不可、自動露出は可。特殊フィルターによって光量にロスが生じるため、実効絞り数値としてTナンバーが併記されている。
  • ハイスピードAFアポテレ200mmF2.8G - 7群8枚。最短撮影距離1.5m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFアポマクロ200mmF4G
  • AFアポテレ300mm F2.8 - 9群11枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離2.5m。フィルターは専用φ42mmねじ込み。
  • ハイスピードAFアポテレ300mm F2.8G - 9群11枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離2.5m。フィルターは専用φ42mm。
  • AFアポテレ300mm F2.8G(D)SSM - 12群13枚
  • ハイスピードAFアポテレ300mmF4G - 7群9枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離2.5m。フィルターは後部に装着する専用φ42mm。
  • ハイスピードAFアポテレ400mmF4.5G - 7群9枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離3m。フィルターは後部に装着する専用φ42mm。
ファイル:Minolta-500mm-Reflex-03.jpg
AFレフレックス500mmF8
  • AFレフレックス500mmF8 - 反射望遠レンズとしては唯一のオートフォーカスレンズ。5群7枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離4m。フィルターは後部に装着する専用φ42mm。
  • AFアポテレ600mm F4 - 最短撮影距離6m。フィルターは専用φ42mmねじ込み。
  • ハイスピードAFアポテレ600mmF4G - 9群10枚(うち1枚はフィルター)。最短撮影距離6m。フィルターは後部に装着する専用φ42mm。
  • AFズーム17-35mmF2.8-4
  • AFズーム17-35mmF3.5G(1997年(平成9年)6月発売) - ガラスモールド非球面レンズ1枚、複合非球面レンズ2枚を含む12群15枚。円形絞り。最短撮影距離は0.3m。アタッチメントはφ77mmねじ込み。
  • AFズーム20-35mmF3.5-4.5(1997年(平成9年)11月30日発売) - ガラスモールド非球面レンズ1枚を含む11群13枚。最短撮影距離は0.5m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFズーム24-85mmF3.5-4.5ニュー(1997年(平成9年)6月20日発売) - 光学系は従来と同じで絞りを円形にしローレットパターンを変更している。12群14枚構成。最短撮影距離は0.5m。アタッチメントはφ62mmねじ込み。ミノルタα-807siと同時発売。
  • AFズーム24-85mmF3.5-4.5(1993年(平成5年)11月発売) - 12群14枚構成。最短撮影距離は0.5m。アタッチメントはφ62mmねじ込み。ミノルタα-707siと同時発売。
  • AFズーム24-105mmF3.5-4.5 - アタッチメントはφ62mmねじ込み。
  • AFズーム28-70mmF2.8G - 11群16枚。最短撮影距離0.85m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFズーム28-80mmF4-5.6 - 7群7枚。最短撮影距離0.8(0.38)m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFズーム28-85mmF3.5-4.5 - 最短撮影距離0.25m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFズーム28-105mmF3.5-4.5ニュー(1997年(平成9年)6月20日発売) - 光学系は従来と同じで絞りを円形にしローレットパターンを変更している。10群13枚構成。最短撮影距離は0.5m。アタッチメントはφ62mmねじ込み。ミノルタα-807siと同時発売。
  • AFズーム28-135mmF4-4.5 - 最短撮影距離0.25m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFズーム35-70mmF4 - 最短撮影距離0.32m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。
  • AFズーム35-105mmF3.5-4.5 - 最短撮影距離0.41m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFアポテレズーム70-200mm F2.8G(D)SSM
  • AFズーム70-210mmF4 - 最短撮影距離1.1m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFズーム70-210mmF4.5-5.6 - 10群10枚。最短撮影距離1.1m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。
  • AFズーム75-300mmF4.5-5.6 - 最短撮影距離1.5m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFズーム75-300mmF4.5-5.6ニュー - 10群13枚。最短撮影距離1.5m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • ハイスピードAFアポテレズーム80-200mmF2.8G - 13群16枚。最短撮影距離1.8m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFズーム100-200mmF4.5 - 最短撮影距離1.9m。アタッチメントはφ49mmねじ込み。
  • AFアポテレズーム100-300F4.5-5.6 - 10群11枚。最短撮影距離1.5m。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • AFアポテレズーム100-400mmF4.5-6.7 - 11群14枚。最短撮影距離2m。アタッチメントはφ72mmねじ込み。
  • AFマクロズーム3×-1×F1.7-2.8セット - 5群7枚。
  • DT18-55mm F3.5-5.6 SAM SAL1855 - 7群8枚。電動ズーム型標準ズーム、レンズキット用。アタッチメントはφ55mmねじ込み。
  • DT18-70mm F3.5-5.6 SAL1870 - 9群11枚。本体モータ駆動型標準ズーム、レンズキット用。アタッチメントはφ55mmねじ込み。

ソニー・αシリーズ / Aマウント

2006年初頭のコニカミノルタによるカメラ事業撤退に伴い、αマウントシステムをはじめとしたデジタル一眼レフカメラ関連事業が一括してソニーへと譲渡された。旧ミノルタ時代のαシリーズは海外では別のブランドで展開して来ていた(前述)が、ソニーは世界中でαブランドに統一して使用している。

ソニーに旧コニカ・旧ミノルタの技術者もその多くが吸収雇用されており、それぞれが培ってきた一眼レフカメラの技術や光学テクノロジーをベースにCCDイメージセンサの開発やサイバーショット画像エンジンなどのソニーの技術を活かしたシステムとなっている。特にコニカミノルタ時代には自社技術として持ち得なかった半導体技術をソニーから大幅に取り入れられたことで、デジタルカメラとして大きく進歩した部分があるという。

基本的にミノルタ・コニカミノルタが発売していたαシステム用のアクセサリーはその多くがソニーαで利用できる。ストロボはHS(D)シリーズのみ、全ての機能が使える(ADI調光・ストロボオートズーム・ハイスピードシンクロ・AF補助光等)。それ以前の製品ではズーム機能は使用できず最大光度の発光のみ、またはアダプターを経由しての最大発光のみをサポートする。アンダー・オーバーが発生するのでカメラ本体ないしストロボ側のいずれかが露光補正を必要とする。リモートストロボ対応機種はリモート時カメラから情報を受け取らないので制約はない。マルチインターフェースシュー搭載モデルではαシリーズではなくハンディカムシリーズに準じた扱いになる(α99ではオートロックシューアダプターが付属する)。

ミノルタ・コニカミノルタ製のレンズはAPS-C専用か否かを注意すればそのまま使える。距離エンコーダー内蔵レンズではADI調光が利用できる。レンズ側ピン数とボディ側ピン数を揃える必要はない。キヤノン製品のように変換アダプターを介する必要もなくレンズをボディに直接装着できる(足りない接続端子は無視される)。ソニー機に限った問題ではないが、半導体センサーの表面反射率は銀塩フィルムより大きくミラーボックス内で乱反射を起こす。その為視野外から入射した太陽光などがゴースト・フレアとして現れる事がある。本体モーター駆動タイプのレンズはDMFモードでダイレクトマニュアルフォーカスが使用できる。電動AFモーター(SAM,SSM)は自動的に認識され、本体モーターが停止する。オートフォーカスはF8まで対応する。それを超える場合、STFレンズ、等倍以上の倍率でのマクロ撮影、レンズや本体と電気的に接続されていないコンバージョンレンズやエクステンダー使用時にはマニュアルフォーカスとなる。JPEG撮影時レンズ補正機能、デュアルAF機能はソニーαレンズのみ機能する。

サードパーティ製レンズも使用できるが、前述のADI調光に必要な距離エンコーダーを搭載していないレンズではP-TTL調光しか使えない。AUTO露光モードは都度手動で切り替えない限りADI調光に必ずリセットされる。プログラムモードでは設定は維持される。またAF微調整において、サードパーティ製レンズは最も特性の近いレンズのIDを割り当てている為、サードパーティ製レンズと純正レンズを同時にAF微調整すると誤動作が起きる事がある。例として、AF28-100mm F3.5-5.6とSIGMA HYPERZOOM LD 28-200mm F3.5-5.6は同じIDが割り当てられており、どちらかで微調整すると両方とも調整後のピント位置になる。タムロン・Diシリーズ、シグマ・DC/DGシリーズは、αシリーズで未使用の128番が割り当てられており、純正レンズに誤動作をもたらす事はない。[14]各社カスタマーサービスにこれらの問題を相談すると「デジタルカメラ用レンズでは無いから」とお茶を濁される事が多々あるが、厳密には以上の理由により制約される。

イメージカラーは鮮やかなオレンジのシナバー辰砂色)が採用され、ロゴはもちろんボディのマウント部分やレンズのマウント、パッケージにもこの色が使用されている。ただしフラグシップモデルα99のみ本イメージカラーを採用していない。ボディやボディキャップのロゴも黒に統一され、パッケージは真っ黒の地にオレンジのラインが入った箱が採用されている。

保有するカメラ関連事業の特許については引き続きコニカミノルタが保有し、ソニーに許諾する形となっている。

日本向けモデルの型番(NEXシリーズ以外)は、第3世代まではDSLR-Axxxαβ、第4世代からはSLT-Axxxαβ、2014年6月発売のソニーα77 IIからはILCA-xxxαβで構成される(製品名の「ソニーα」を「DSLR-A」・「SLT-A」・「ILCA-」に読み替えればよい)。「ILCA」は「Interchangeable Lens Camera / A-mount」の略である。型番のαにはGPS搭載機はサイバーショットの型番と同様に「V」が、βにはズームレンズキットには「K」「L」「Q」、ダブルズームレンズキットには「W」「Y」、高倍率ズームレンズキットには「H」、DT16-105レンズキットには「P」が付く。

ソニーαシリーズ第1世代

  • ソニーα1002006年6月9日発売) - コニカミノルタ時代のαSweet DIGITALの後継機でソニーαの第一弾となるモデルである。CCDは1020万画素のAPS-CサイズスーパーHAD。コニカミノルタの技術が大幅に受け継がれており、メニューなどはほぼαSweet DIGITALと同一のものが搭載されている。また、コニカミノルタが開発したCCDシフト方式の手ぶれ補正機構をボディに内蔵しており、すべてのレンズで手ぶれ補正機構の恩恵を受けられる。またローパスフィルターに静電気対策を施したコーティングを行なった上で、手ぶれ補正機構を動作させることによって埃を落とすという「アンチダストシステム」も実現させている。このほこり対策はペンタックスも同様の機構を搭載して追随している[15]。生産完了品。

ソニーαシリーズ第2世代

  • ソニーα7002007年11月9日発売) - APS-Cサイズ、1224万画素CMOSセンサー「Exmor」を搭載した。前機種のソニーα100が入門機だったのに対しハイアマチュア機と位置づけられ、コニカミノルタα-7DIGITALの後継機といえる。ノイズ軽減、マルチポイント位相差AFによる高精度・高速オートフォーカス機能を搭載。CMOSシフト方式の手ぶれ補正機構アンチダスト機能を採用し、ミノルタ/コニカミノルタ製αレンズでも問題なく動作する。防塵防滴モデルである。画像処理エンジン「BIONZ」も新開発の物に変わり、Dレンジオプティマイザーの改良も施した。またデジタル一眼レフカメラとしては初めてとなる16:9サイズでの撮影が可能となり、HDMI端子を搭載することでソニー製液晶テレビBRAVIAとの連携も可能とした。シャッター音もソニーのオーディオ事業部とのコラボレーションによるものとなった。メニューは刷新されDSC-D770 Cybershot Proベースの物が使われている(下位機種も同様)。2009年7月14日、生産完了を発表。
  • ソニーα200(2008年2月15日発売) - ソニーα100の後継機。ソニーα700と同等のシステムを一部使用しているため、オートフォーカス速度や手ぶれ補正機構、ノイズ、メニューの操作性、ISO値等を改善しながらも低価格に抑えている。CCDは1020万画素のAPS-CサイズスーパーHAD。USBを使いソニー製液晶テレビに接続できる「ブラビア プレミアムフォト」にも対応している。
  • ソニーα350(2008年3月7日発売) - 入門機。外観はソニーα200と非常に似ており一部スペックも同じだが、ライブビューを搭載し、背面モニターの向きを上下に振れるのが特徴である。他社のライブビューと違い専用のCCDを搭載しており従来通りのオートフォーカスシステムを使用できる上、撮影時以外でミラーを上げる必要がないため、光学ファインダーを覗いた時と同じタイミングで撮影することが可能である。CCDは1420万画素のAPS-CサイズスーパーHAD。その他のソニーα200との違いとして、連写速度がソニーα200の秒3コマに対し光学時秒2.5コマ、ライブビュー時秒2コマということが挙げられる。2008年5月にソニースタイルで限定200台のレンズキットモデルのカラーバリエーション、シルキーゴールドが発売された。レンズキットに含まれる標準レンズも同色に合わせられる。
  • ソニーα300(2008年7月7日日本発売) - ソニーα200にライブビューを搭載したモデル。発表当初は日本国内では市場に投入されなかった。CCDは1020万画素のAPS-CサイズスーパーHAD。ソニーα350で限定発売されたカラーバリエーション、シルキーゴールドのレンズキットが発売当初から用意された。レンズキットに含まれる標準レンズも同色に合わせられる。
ファイル:SONY α900 (DSLR-A900).jpg
初代 SONY Aマウント 35mmフルサイズ フラッグシップ機
  • ソニーα900(2008年10月23日発売) - 「αの最高峰」の名の下、ハイアマチュア層向けに造られた機体。2007年PMA07にミドルレンジ機(後のソニーα700)と同時にモックアップとして初御目見えしていたが、発表当時は外見と手ぶれ補正機構を搭載すること以外全く不明であったため「イメージセンサーがフルサイズかどうか?」という話題が持ちきりだった。そして噂通り2008年PMA08で35mmフルサイズ2481万画素(有効2460万画素)CMOSセンサー「Exmor」を採用し、2008年中に発売すると表明。9月10日には正式にDSLR-A900として発表された。ファインダー視野率約100%を達成するとともに、倍率約0.74倍を実現するために大型ガラスペンタプリズムを採用しているため、ペンタ部分が尖っているのが特徴的である。またαシリーズとしては初めてレンズごとに合焦位置を前後に微調整できる機能や、さまざまな機能の設定効果を撮影前に液晶モニターで確認できるインテリジェントプレビュー機能が搭載されている[16]。BIONZプロセッサを2個搭載したDual BIONZシステムを採用し、CFカードとメモリースティックDuoを同時に使用可能。cRAW形式で毎秒5コマを2.5秒間撮影可能。後継機は実像ファインダーを備えなかった事から、実質的にα7Digitalの設計を継承する最後のモデルとなる。2011年10月3日に国内向け生産が完了したことを発表。2015年9月にミラーボックスの在庫が払しょくした事が報じられ、ショット数の少ないボディの価格が高騰している。またトランスルーセントミラーは30%の損失がある事が明らかにされ、またミラーによる乱反射を嫌うユーザーからは根強い人気を持っている。

ソニーαシリーズ第3世代

第2世代のソニーα200/ソニーα300/ソニーα350と比べてボディ・レンズともに軽量化が図られており、サイズも一回り小さくなった。記録できるメディアが従来のCFから、SDHC/SDメモリーカードとメモリースティックデュオになった。どちらのメディアに記録するかは切替スイッチで指定する。初めてデジタル一眼レフカメラを使用する女性を意識したデザインとなっており、グリップの形状も爪の長い女性でも握りやすいように全面に尖ったデザインとなっている。操作画面もコンパクトデジタルカメラ経験者が迷うことなく操作できるようグラフィカルな説明図を出すなど工夫が加えられている。液晶モニターのサイズに変化はないが、初期設定の明るさが33%向上した。可動角は上135度下55度で、従来機種より5度広がっている。

レンズキット用に組み合わされるレンズはAPS-C専用で標準ズームレンズ・望遠ズームレンズともに刷新された。レンズ内にオートフォーカス駆動用モーターを内蔵しており、これはSAM(Smooth Auto-focus Motor )と称されている。また標準ズームレンズは従来製品を踏襲しない、完全に新設計されたものである。

  • ソニーα230(2009年6月25日発売) - ソニーα200の後継機。ライブビューは搭載しないが他の2機種と比べファインダーの倍率が高い。液晶モニターは固定。奥行きもソニーα350/ソニーα330より約3.9mm薄い。明るさセンサーは搭載していない。CCDは1020万画素のAPS-CサイズスーパーHAD。シリーズ中最軽量の機種となっている。
  • ソニーα330(2009年6月25日発売) - ソニーα300の後継機。有効画素数1020万画素のAPS-CサイズCCDセンサーを搭載する。レンズキットにαシリーズとしては初めてノーブルブラウンのカラーバリエーションが追加された。レンズキットに含まれる標準レンズも同色に合わせられる。ソニーα380と異なり、ラバー部分の表面処理がカーボン模様となっている。
  • ソニーα380(2009年6月25日発売) - ソニーα350の後継機。有効画素数1420万画素に引き上げられ、ラバー部分の表面処理が皮の様な形状になっている以外はソニーα330と同様。
  • ソニーα500(日本未発売) - 有効画素数1230万画素のAPS-Cサイズ「Exmor」CMOSセンサーを採用。背中面の液晶モニターは上下可動式の3型。デザインはソニーα300を踏襲しており、ソニーα330/ソニーα380と違い従来通りのグリップとなっている。他の第3世代と同様にメモリースティックデュオとSDHC/SDメモリーカードの両対応となっている。
  • ソニーα550(2009年9月29日発売) - ソニーα380などの上位機種として位置づけられる。販売中のAPS-Cサイズのモデルの中では最高機種となっており、1420万画素「Exmor」CMOSセンサー、「BIONZ」画像処理エンジンを搭載し、ノイズ低減を図りISO12800まで対応した。HDR画像を自動で撮影・合成する「オートHDR」が新たに搭載された。「オートHDR」では、画像のずれ補正にも対応している。写真の暗い部分を自動で補正する「Dレンジオプティマイザー」では、「オート」モードや連写機能が設定された。また、ライブビュー時に画面を拡大してマニュアルフォーカス撮影でピント合わせを補助する「マニュアルフォーカスチェックライブビュー」も新たに搭載された。連写機能については、ファインダー使用時で約5コマ/秒、ライブビュー使用時で約4コマ/秒まで対応し、ピントと露出を1コマ目の設定に固定する「速度優先連続撮影」を新たに搭載して約7コマ/秒まで対応した。液晶は3.0型バリアングル液晶を搭載し、ソニーα380/ソニーα330/ソニーα230と比べて色域・コントラスト・反射防止ともに改善されている。またノイズが低減された。
  • ソニーα450(日本未発売) - ソニーα550の廉価版。クイックAFライブビューが省略され、LCDが固定になっている。
  • ソニーα850(日本未発売) - ソニーα900の廉価版。2460万画素フルサイズ「Exmor」C-MOS。

ソニーαシリーズ第4世代

全く新しいコンセプトに基づく新シリーズ。新型番のSLTは Single Lens Translucent (従来のクイックリターンミラーに代わり、半透明の固定式薄膜ミラーを用いている)の略で、これによりミラー動作にともなう振動による画質劣化が無くなり、さらにミラーが固定されたことで連写機能の高速化が技術的に容易となり、Full HD動画撮影時にオートフォーカスが使えるようになった。 α55α33に搭載されたこの技術は、ヨーロッパで権威のある写真・映像関連の賞“TIPA” (Technical Image Press Association)のBEST IMAGING INNOVATION 2011を受賞している[17]。 オペレーティングシステムが第3世代までのμTRONから、Linuxに変更された。またBIONZプロセッサが改良され、同時処理可能な機能が増えている。

  • ソニーα55(2010年8月25日発売) - α のメインストリームに位置づけられ[18]、最大毎秒AF追従10コマという当時の高級機を凌ぐ高速連写機能を中級機以下の価格で実現し、ベストセラーとなった[19]。新開発の有効約1620万画素「Exmor(エクスモア)」APS HD CMOSセンサー、電子ビューファインダー、GPSを搭載。メニューが刷新され、Cybershot F828ベースの物になった。
  • ソニーα33(2010年8月25日発売) - ソニーα55の廉価版。有効画素数が1420万画素に減少、連写能力が最大毎秒7コマに減少、GPSが省略という違いがある。
  • ソニーα580(日本未発売) - ソニーα55と同じセンサーを採用した従来タイプの一眼レフカメラ。
  • ソニーα560(日本未発売) - ソニーα33と同じセンサーを採用した従来タイプの一眼レフカメラ。
  • ソニーα35(日本未発売) - ソニーα33の後継機種。有効約1620万画素に増加したが、LCDが固定になった。また、最大毎秒7コマの連写は中央800万画素のクロップに限定されている。全画素では最大毎秒5.5コマ。
  • ソニーα77(2011年10月14日発売) - ソニーα700の後継機種とされるが実際は1年前に発売されたα55のブラッシュアップ機である。最大毎秒12コマの高速連写が可能。新開発の有効約2430万画素「Exmor」APS HD CMOSセンサー、有機ELを採用したファインダー「XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」を搭載。AVCHD形式の1920x1080/60p・24pのフルハイビジョン動画撮影も可能。
  • ソニーα65(2012年1月27日発売) - ソニーα77の廉価版。連写能力が最大毎秒10コマに減少、3軸チルト液晶モニターがバリアングルチルト可動式モニターに変更という違いがある。
  • ソニーα57(2012年4月27日発売) -ソニーα55の後継機。有効約1610万画素。「テレコン連続撮影優先AEモード」時に、最大毎秒約13コマの高速連写が可能(全画素有効時毎秒10コマ)。動画撮影能力はα99と同等。
  • ソニーα37(2012年6月15日発売) -ソニーα35の後継機。有効約1610万画素。「テレコン連続撮影優先AEモード」時に、最大毎秒約7コマの連写が可能。
ファイル:SONY α99 (SLT-A99V).jpg
2代目 SONY Aマウント 35mmフルサイズ フラッグシップ機
  • ソニーα99(2012年10月26日発売) - ソニーα900の後継機種だが、Aマウントである事・イメージセンサーのサイズ以外共通点は無い。最大毎秒6コマの高速連写が可能(最大連続撮影枚数はα900同様25枚だがSD USH-Iに対応し25枚を超えた後の記録時間の低下は少ない)。新開発の超高感度有効約2430万画素「Exmor」35mmフルサイズ HD CMOSセンサー(α900に対して集光率1.5倍、ダイナミックレンジ・S/N比率は2倍)、有機ELを採用したファインダー「XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」、クロスセンサーを11点配置した19点位相差AFセンサーに加え、イメージセンサー上に位相差AFセンサーを埋めこんだ102点像面位相差センサー・デュアルAFを搭載。AVCHD形式の1920x1080/60p・24pのフルハイビジョン動画撮影も可能(動画撮影中のAFもデュアルAFにより追従し続ける)。なお、本機は35mmフルサイズセンサーを搭載したサイバーショットRX1およびハンディカムNEX-VG900と同時に発表された。アクセサリーシューにハンディカムと共通のマルチインターフェースシューを採用。α57以降削除されたGPS機能が復活。その他過去モデルに搭載された機能・カメラ内アプリは全て盛り込まれ、デュアルコアBIONZプロセッサに画像処理の前処理を行うフロントエンドLSIを搭載、ノイズリダクション処理等の処理にかかる時間を短縮している。USB端子がサイバーショット時代のmini B端子に戻されている(それまでの最新モデルはmicro USB端子)。データ信号と映像信号は明確に分離され、映像はmini HDMI、データはmini USBで通信を行う(PCに接続する事でリモートコマンダー的な操作やタイムラプス撮影が行える)。HDMI信号はファームウエアアップデートにより常時同時出力が可能となっており、外部のHDMIレコーダー・クリップオンモニターに対応する。オーディオ入出力等は本体側面の端子以外にマルチインターフェースシュー経由で行う事も可能(オートロックシュー変換アダプタ同梱によりミノルタ時代のストロボも装着可)。Aマウントシリーズ最上位モデルとして細部に拘っており、防塵防滴設計、全ての開閉部にヒンジを設けるなど配慮されている。α7シリーズ発売後もフラグシップモデルの位置づけとなっており、価格もほぼ同スペックのα7IIより4万円ほど高額になっている。地域によってGPS内蔵モデルSLT-A99V、GPS非搭載モデルSLT-A99の2種類がある。
  • ソニーα58(2013年8月9日発売) -ソニーα57の後継機。有効約2010万画素、ソニーα65同様の有機ELファインダーを採用や、AF性能など向上したが、連続撮影が約5コマ/秒(テレコン連続撮影優先時最高約8コマ/秒)、液晶画面が2.7インチ46万ドット、マウントのプラスチック素材化、動画撮影機能からプログレッシブ記録が削除されるなど劣化した点も見られる。ソニーα99同様マルチインターフェースシューを採用。
  • ソニーα77 II(2014年6月6日発売) - ソニーα77の後継機。世界最多となる79点位相差AFセンサーを搭載し、画像処理には従来比で3倍の高速処理を行うBIONZ Xを採用。またAマウント機で初めてNFCとWi-Fiを搭載している。有効約2430万画素「Exmor」APS HD CMOSセンサー、有機ELを採用したファインダー「XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」を搭載。AVCHD形式の1920x1080/60p・24pのフルハイビジョン動画撮影も可能。2014年12月のアップデートで、XAVC S記録にも対応した。
  • ソニーα68(2016年3月発売予定 日本発売未定) - 2015年11月5日に発表されたソニーα65の後継機。但し、2.7インチ46万ドットのチルト液晶や0.39インチ電子ファインダーなど随所の形状にソニーα58の名残も見られる一方、79点位相差AFセンサーを搭載した有効約2400万画素「Exmor」APS HD CMOSセンサーが搭載され、XAVC S記録にも対応したフルハイビジョン動画撮影も可能となっており、さらにはボディ右肩にサブ液晶が搭載されるなどソニーα77 IIに相当するスペックが搭載される事が明らかになっている[20]
ファイル:SONY α99II (ILCA-99M2).jpg
3代目 SONY Aマウント 35mmフルサイズ フラッグシップ機
  • ソニーα99Ⅱ(2016年11月発売予定) - 2016年9月19日にフォトキナ2016(開催地ドイツ・ケルン)の開催前日、ソニー・カンファレンスにて発表。α7RⅡと同じく、4240万画素・最大ISO102400、裏面照射型フルサイズExmor R CMOSセンサー(ローパスフィルタレス)を搭載。AF/AE追従で12コマ/秒の連写が可能。AF79点で、像面位相差の399点AFセンサーと共同で動作するハイブリッド位相差AF。AFは-4EV対応。5軸手ブレ補正が搭載され、CIPA規格で4.5段分の効果がある。また、縦位置グリップはα77Ⅱ用のVG-C77AMが使用できる。

ソニー・αシリーズ / Eマウント

ミラーと光学ファインダーを廃して、フランジバック18mmまで縮められている。同時にレンズマウントをEマウントに変更することで小型化を実現した。

従来のAマウントレンズもマウントアダプター「LA-EA4(フルサイズ対応、トランスルーセントミラー・テクノロジー搭載)」、「LA-EA3(フルサイズ対応)」、「LA-EA2(APS-Cサイズ、トランスルーセントミラー・テクノロジー搭載)」、「LA-EA1(APS-Cサイズ)」を介して使用可能である[21]

最大の特徴として、トランスルーセントミラー・テクノロジー搭載のマウントアダプター「LA-EA4(フルサイズ対応)」、「LA-EA2(APS-Cサイズ)」を使用することで、従前のミラーレス一眼カメラでは不可能だった位相差AFを使った撮影が可能な点である。但し、「LA-EA2」ないし「LA-EA4」使用時は、本体に搭載されているコントラストAFが使えなくなる点に注意が必要。

Eマウント APS-Cセンサー機

NEXシリーズ

ソニー初のミラーレス一眼カメラ

ILCEシリーズ

2013年9月に、α3000(日本未発売)を皮切りに展開した「α NEX」の後継シリーズ。型番の「ILCE」は「Interchangeable Lens Camera / E-mount」の略である。

  • α3000シリーズ
    • ソニーα3000 (ILCE-3000)(2013年9月20日発売、日本未発売) - 2040万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。
    • ソニーα3500 (ILCE-3500)(2014年3月24日発表、日本未発売) - 2010万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。
  • α5000シリーズ
    • ソニーα5000 (ILCE-5000)(2014年2月7日発売) - NEX-3Nの後継。2040万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。画像処理エンジンがBIONZ Xになり、ディテールリプロダクション技術によりリアリティが向上した。WiFiに加えNFCも搭載し、PlayMemories Camera Appsにも対応する。
    • ソニーα5100 (ILCE-5100)(2014年9月5日発売) - NEX-5Tの後継。2430万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、α6000同様の179点位相差AFと25点のコントラストAFによるファストハイブリッドAF、ISO感度(静止画)ISO100-25600、連続撮影速度最高6コマ/秒。モニターは、タッチ対応の180度チルト可動式。動画記録フォーマットは従来のAVCHD、MP4に加えXAVC Sが追加された。PlayMemories Camera Appsにも対応。なお、スマートアクセサリーターミナルか割愛されたため、これによりNEX-5時代から続いたスマートアクセサリーターミナル搭載機が姿を消した。
  • α6000シリーズ
    • ソニーα6000 (ILCE-6000)(2014年3月14日発売) - NEX-6とNEX-7を統合した後継機。2470万画素のExmor APS HD CMOSセンサー。ISO感度は静止画でISO100-25600(動画はISO100-12800)、連続撮影速度最高約11コマ/秒。ファストハイブリッドAFの位相差センサーの数もNEX-6の99点から179点に増加し、ほぼ全面で位相差AFが使用可能になったと同時にAF合焦速度0.06秒を誇る。コントロールダイヤルはNEX-7を踏襲しつつ、左側をモード切替ダイヤルに変更。有機ELファインダーも搭載するが、ドット数がNEX-7及び6の236万ドット(XGA相当)から144万ドット(SVGA相当)にダウンしている。PlayMemories Camera Appsにも対応。2015年6月16日のファームウェアアップデートで、XAVC S撮影にも対応した。また、2016年12月2日には新色としてグラファイトグレーが追加されている(ボディのみの販売)。
    • ソニーα6300 (ILCE-6300)(2016年3月11日発売) - α6000の後継かつ上位機種(α6000は併売)。外観はほぼ継承しているがボディ素材にマグネシウムを採用。新型のExmor APS HD CMOSセンサーやイメージプロセッサが搭載され、ファストハイブリッドAFの位相差センサーの数が179点から425点に増加(コントラスト方式でも25点から169点に増加)、さらにAF合焦速度も0.05秒と世界最速を更新した。ISO感度も静止画・動画共にISO100-25600となり、静止画の場合は拡張ISO51200まで対応する。動画撮影はXAVC S 4Kが可能となり、最高30p/100Mbpsでの4K撮影が出来るようになった。そのほかに有機ELファインダーは236万ドットに変更され、電子水準器、サイレントシャッター機能を搭載する。また、静止画撮影における省電力化に成功し、同型のバッテリーを使用しても15%程度撮影可能枚数が増えるなど細かな改善も見られる。
    • ソニーα6500(ILCE-6500)(2016年12月2日発売) - α6300の後継かつ上位機種(α6000及びα6300は併売)。EマウントのAPS-Cセンサー搭載機で初めてボディ内蔵手ブレ防止機能を搭載し、5軸手ブレ補正を実現した(マウントアダプターでAマウントレンズ装着時も対応)。使用センサー及び画素数はα6300と同じだが、新しいフロントエンドLSIや大容量バッファメモリの採用で最大307コマまでの連射が可能になった。最高連写速度はHI+モードで11コマ/秒。4D FOCUSを司る世界最多の425点位相差AFセンサー及びコントラストAFセンサーを画面のほぼ全域に配置し、世界最速0.05秒のAF速度を実現した。また、液晶パネルは6000系統で初めてタッチパネル搭載になり、240万画素のOLED Tru-Finder使用時にドラッグでAFポイントの移動が可能になった。
  • QXシリーズ(レンズスタイルカメラ)
    • ソニーQX1 (ILCE-QX1)(2014年10月10日発売) - ファインダーや液晶パネルは搭載せずにスマートフォンタブレットとNFC・Wi-Fi接続して使用する「レンズスタイルカメラ」と共通するコンセプトのモデル。鏡胴には“α”のロゴが印字されている。α3500(日本未発売)同様の2010万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。

Eマウント フルサイズ機

2013年10月に、Eマウント搭載のフルサイズ機であるα7及びα7Rが発表され、11月15日から発売された。ミラーレスとしては世界で初めてのフルサイズ機となる[22][23]

  • ソニーα7R (ILCE-7R)(2013年11月15日発売) - Eマウント搭載のフルサイズ機で、同日発売のα7の上位機。3640万画素のフルサイズExmor CMOSセンサー(ローパスフィルタレス)を搭載。NFC・Wi-Fiも搭載し、PlayMemories Camera Appsにも対応する。画像処理には、従来比で3倍の高速処理を行うBIONZ Xを採用した。現在、ソニーストアでの販売はα7シリーズで唯一終了している。
  • ソニーα7 (ILCE-7)(2013年11月15日発売) - 上位機のα7Rとの相違点としてセンサー画素数が2460万画素になり、ローパスフィルター有り、ファストハイブリッドAF対応と言う違いがある。
  • ソニーα7S (ILCE-7S)(2014年6月20日発売) - Eマウント搭載のフルサイズ機で、α7の派生機。最大ISO409600(静止画・動画)の1220万画素フルサイズExmor CMOSセンサーを搭載。最大ビットレート50MbpsでのXAVC Sによるフルハイビジョン動画撮影がαシリーズで初めてできるようになったほか、フルHD・4Kで非圧縮(4:2:2、8bit)の全画素読出し動画出力を実現している。ただし、非圧縮の全画素読出し動画出力によるフルHD・4K動画記録には別売りのHDMIケーブルとレコーダーが必要。
  • ソニーα7 II (ILCE-7M2)(2014年12月5日発売) - α7の後継機(α7は併売)。Eマウント機で初めてかつフルサイズ機では世界初のセンサーシフト式5軸手ブレ補正が搭載され、殆どのレンズ(Aマウントアダプタ+Aマウントレンズ使用時も含む)で最高4.5段分の手ブレ補正が使用可能になった。センサーサイズはα7に準ずる。また、α7S同様最大ビットレート50MbpsでのXAVC SによるフルHD動画記録・フルHDでの非圧縮(4:2:2、8bit)の全画素読出し動画出力にも対応。ファストハイブリッドAFも、α7に比べて30%レスポンスが向上した。
  • ソニーα7R II (ILCE-7RM2)(2015年8月7日発売) - α7Rの後継機(7Rは併売)。世界初となる4240万画素・最大ISO102400の裏面照射型フルサイズExmor R CMOSセンサー(ローパスフィルタレス)を搭載。α7 IIと同様にセンサーシフト式5軸手ブレ補正を搭載し、新たに4K/30p動画撮影がαシリーズ単体でできるようになったほか、α7Sと同様フルHD・4Kで非圧縮(4:2:2、8bit)の全画素読出し動画出力に対応。また、α7Rでは搭載されなかったハイブリッドAFも搭載され、399点の位相差検出AFでα7Rに比べ40%AFスピードが短縮された。内蔵EVFにはZEISS T*コーティングを施している。2015年10月19日のアップデートでα7S IIと同じく、14ビット非圧縮RAWフォーマット記録に対応した。2016年カメラグランプリ大賞受賞。
  • ソニーα7S II (ILCE-7SM2)(2015年10月16日発売) - α7Sの後継機(7Sは併売)。α7 II/7R IIと同様にセンサーシフト式5軸手ブレ補正を搭載し、本体での4K/30p動画撮影、14ビット非圧縮RAWフォーマット記録に対応した。α7S/7R IIと同様フルHD・4Kで非圧縮(4:2:2、8bit)の全画素読出し動画出力に対応。またファストハイブリッドAFも従来の25点から169点に増加し、動画撮影時に7Sと比べて2倍の高速AFを実現。内蔵EVFにはα7R IIと同様にZEISS T*コーティングを施している。
  • ソニーα9(ILCE-9)(2017年5月26日発売)[24] - 積層化とメモリーを搭載して読み出し速度をα7II比で20倍以上に高速化した2420万画素積層型CMOSセンサー「Exmor RS」とBIONZ Xの組み合わせにより、無音・無振動で最高1/32000秒の電子式アンチディストーションシャッターを実現した。全面位相差センサーは693点と大幅に増え、AF/AE追従最高20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影も搭載している。バッテリーは従来比で約2.2倍の容量を搭載した新タイプ「NP-FZ100」になり、デュアルメディアスロット(片側はSD/メモリースティック両対応、もう片方はUHS-II対応SDカードスロット)や有線LAN端子も備えている。また、ファインダーはT*コーティングを施したQuad-VGA OLED Tru-Finderになり、肉眼とファインダー像での輝度差を抑えている。光学式5軸手ブレ補正機構をボディ内に搭載しており、フルサイズ機では初めて「4D FOCUS」に対応した。2018年のカメラグランプリ大賞を受賞した[25]
  • ソニーα7R III (ILCE-7RM3)(2017年11月25日発売) - α7RIIの後継機(7R,7RIIは併売)。画像処理システムのBIONZ Xは新世代になり、画像処理をサポートするフロントエンドLSIも搭載したことで広いダイナミックレンジを実現。連続撮影も約4,240万画素×約10コマ/秒の高解像度かつ高速連写になり、常用感度は最高でISO32000までアップ、使用頻度の高い中感度域では約一段分のノイズ低減を実現。光学式5軸ボディ内手ブレ補正も世界最高の5.5段になり、フォーカスはα9同様「4D FOCUS」に対応。瞳AFの追従性能も、約2倍に向上した。動画撮影面では、ソニー製デジタルスチルカメラとして初めて、撮影後にカラーグレーディングを必要としないインスタントHDRワークフローを実現するHLG(ハイブリッドログガンマ)方式による4K HDR撮影に対応した。ファインダーは、α7IIと比べて最大輝度が約2倍になりファインダー倍率0.78倍を実現したQuad-VGA OLED Tru-Finderを搭載する。
  • ソニーα7 III(ILCE-7M3)(2018年3月23日発売)[26] - α7IIの後継機(α7及びα7IIは併売)。センサーシフト式5軸手ブレ補正は7IIと比べて0.5段分上昇し、5.0段分の補正効果を実現した。センサーは同機と比べて裏面照射型のExmor Rと新世代のBIONZ Xの組み合わせに変更され、α7R IIIで対応している「4D FOCUS」にも対応、瞳AFモードはAF-Cでも利用可能になった。シャッターチャージユニットに最新型を採用したことにより、AF/AE追従で最高約10コマ/秒の高速連写(サイレントモード含む)も可能になった。また、4K記録ではα7R III同様ハイブリッドログガンマによる4K HDR撮影にも対応した。また、USB端子はSuperSpeed USB(USB 3.1 Gen 1)対応に変更されている。

ソニー・αレンズ

レンズはαマウントシステムを引き継いだ当時、コニカミノルタとの共同開発によるものが中心だった。また生産工場はコニカミノルタの工場(大阪府堺市堺区)が流用されており、ソニーへ卸す形態であった。後に、ボディと共にソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ幸田サイト(愛知県額田郡幸田町)およびソニーイーエムシーエス美濃加茂サイト(岐阜県美濃加茂市。2013年3月閉鎖。国内生産は幸田サイトに集約[27])が生産を受け継いだ。

αマウントシステムにおけるハイグレードレンズとなるGレンズも35mm、70-200mm、70-300mm、70-400mm、300mm、500mmの6種類が発売されている。また、新たにカール・ツァイスレンズがαマウント用に開発された。コニカミノルタ時代ではGレンズであったα85mmGリミテッドは、デジタルカメラへの対応を考慮した光学系の設計変更と、T*コーティングを施され、カール・ツァイスレンズ「プラナーT* 85mm F1.4ZA」として販売されている。

Aマウントレンズ

特筆すべき特徴としては、レンズの新旧を問わずソニーのAマウントカメラ全機種においてオートフォーカス[28]と手ぶれ補正機能が特別な追加なしに等しく使える。これはAマウントの対応をしている互換機メーカーのレンズ製品においても同様である。[29]

カール・ツァイスレンズを含めた新規開発のαレンズは、これまで発売されたミノルタ・コニカミノルタ製αマウントシステムの銀塩・デジタル一眼レフカメラでも利用可能な互換性を保っている。もちろん、これまで発売されたミノルタ・コニカミノルタ製αマウントシステム用レンズも、そのすべてが新システムのデジタル一眼レフボディにも使用可能である。また、マウントアダプターを介してのEマウントカメラにも使用可能である。

問題点としては、ミノルタ時代に較べて小売価格が高価になった点[30]や、ツァイスに勝るとも劣らない銘品との評価を得ていた85mmのGレンズ(リミテッドでないもの)をはじめ、17-35mmGなどミノルタ時代に銘品とされていた数種が発売されていない点が指摘されている。ただ、最近はDT30mmやDT50mmなど純正としては極めて安い単焦点レンズも投入してきている。

Eマウントレンズ

2010年6月からはミラーレス一眼NEXシリーズ」用として新たにEマウントレンズが加わった。本体の小型化に伴って、マウント径がAマウントよりも狭くなり、一部のレンズを除きレンズ側に手ブレ補正を付けているのが特徴である。仕様上、Aマウントカメラ等のマウント径が広いカメラでは使用不可。

2013年にα7が登場し、同時にフルサイズ対応のEマウントレンズ(FEレンズ)も発売された。

関連項目

参考文献

  • 小倉磐夫『国産カメラ開発物語』朝日新聞社 ISBN 4-02-259784-4

脚注

  1. コニカミノルタフォトイメージング株式会社とソニー株式会社レンズ交換式デジタル一眼レフカメラの共同開発で合意[1]
  2. カメラ事業、フォト事業の終了と今後の計画について(2006年1月19日)[2]
  3. ただし2010年4月以降はケンコー・トキナーへ移管された。[3]。移管に伴い部品の再生産は終了し、部品在庫の払拭により修理不能モデルが発生している。
  4. 『国産カメラ開発物語』p.191。
  5. 『国産カメラ開発物語』p.190。
  6. ニコンF3AFは巨大なファインダー+2本の専用交換レンズを使うことでオートフォーカス機能を使用できたが、内容は特殊カメラに近いものであった。
  7. 電源の関係上他の機種では使用できない。
  8. リーゼントヘッドと通称された。
  9. 中央デュアルクロス9点12ラインからα-70用中央クロス9点8ライン。
  10. 最高速が1/8000秒から1/4000秒に、連続撮影が4コマ/秒から3コマ/秒になっている。
  11. イメージセンサーシフト式で、商標名は「アンチシェイク」。
  12. 「αマウント」ではなく「Aマウント」と称していた理由は、海外では別ブランドで展開していた事情によるものと思われる。
  13. ミノルタα-9はそれ以前に発売されているが、カスタムサービスで対応化改造が可能。
  14. α900 取扱説明書132ページより。
  15. フォーサーズ各社、キヤノン、ニコンは超音波振動を使ってゴミ取り機構を実現させている。
  16. ライブビューでは無いが、サブセンサーを使う他モデルと違いメインセンサーの映像を使ってシミュレートする為、プレビュー結果と実際の撮影結果はほぼ一致する。
  17. ソニーのデジタルイメージングの技術・商品 欧州で権威のある写真・映像関連の賞“TIPA”を受賞(2011年10月4日確認)
  18. ソニー・トランスルーセントミラーの秘密に迫る――「α55」開発者インタビュー(2011年10月4日確認)
  19. AF追随の毎秒10コマ連写! デジタル一眼「α55」に大反響――ヨドバシに聞く(2011年10月4日確認)
  20. α68 A-mount Camera with APS-C sensor”. SONY UK (2015年11月5日). . 2015閲覧.
  21. LA-EA1とLA-EA2はファームウェアアップデートでオートフォーカスの駆動を実装した。
  22. 世界初、35mmフルサイズイメージセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ『α7』シリーズを発売 - ソニー プレスリリース 2013年10月16日
  23. マウント径とイメージサークルの余裕が無く、必然的にセンサー側空間がAPS-C機より広く必要でボディの大型化の原因ともなった。
  24. 「光を捉え続ける」革新的なシステムにより新次元の高速性能を実現 新たな撮影表現の可能性を広げる フルサイズミラーレス一眼カメラ 『α9』発売 - ソニー 2017年4月21日
  25. 決定! カメラグランプリ2018
  26. ソニーの最先端カメラ技術を凝縮した“フルサイズミラーレス”ベーシックモデル 一瞬を豊かな表現力で切り取る『α7 III』発売 - ソニー 2018年2月27日
  27. 突然の閉鎖、衝撃 ソニー美濃加茂、2400人の雇用深刻(岐阜新聞)
  28. 135STFはオートフォーカスは効かない。またマクロキーを備えたレンズでも焦点距離をマクロ側に移すとオートフォーカスが機能しない状態で本体のクラッチが切れていない状態になる為、手動でオートフォーカスを解除する必要がある。
  29. 最大の価格上昇(率)は、500mmF8レフレックスレンズの78,000円から98,000円の25.6%であり、多くは1~10数%程度の値上げがされている。ただし、DT18-70mmのように値上げしていないものもある。

外部リンク

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